動画制作にかける時間と2人の役割分担は…
今年3月まで会社員だったるか
週に3回ほど新しい動画を公開しているほーみーず。替え歌動画の歌詞作りは基本的に隙間時間に行っており、2人で企画会議などをするのではなく、日常の中で思いついたアイデアをスマホにメモしているという。それ以外の撮影や編集にはどのくらいの時間をかけているのだろうか。
ちばしん:動画の種類にもよりますが、替え歌だと全部で十何時間……とかですかね。そのうち編集に5~6時間かけています。最近はある程度のフォーマットができたので、少しずつ効率よくつくれるようになっていますが……。
るか:最初の頃、僕は会社員として仕事をしながらだったのでどうしても時間に制約があって。だから編集はちばしんがしていました。僕が会社を辞めてからは少しずつ動画編集を教えてもらって、今は動画ごとに「今回はお前が編集な!」って分担しています。
替え歌の面白さはもちろんだが、その選曲も絶妙に流行を捉えている。ネットの世界においては、闇雲なネタではバズらないと気づいた2人は……。
るか:iTunesランキングは常にチェックしてネタを探していますね。
ちばしん:あとはカラオケ上位の曲とか……。曲を決めたらその曲にあいそうなテーマを考えていく感じです。例えば最近だと『夜に駆ける(YOASOBI)』は、タイトルの『夜』から連想して『友達の家に泊まったことある人しか分からない』あるあるネタとか。そういうひっかかりは工夫しています。
中でも再生回数を稼いでいるのは、「YouTuberの名前で」シリーズ。前述の「Lemon」や「マリーゴールド」の替え歌動画は、300万回再生を超える。オリジナルの歌詞とYouTuberの名前がまるで空耳のようにマッチする。
ちばしん:「YouTuberの名前で」シリーズの歌詞作りはラッパーの経験がすごく活かされていると思います。原曲の歌詞を大事にしながら適度に元の歌詞を残しつつ、韻が踏める言葉をはめたりして……。当てはまりそうな方をひたすら検索しながらつくっています。見た目はハデな動画ですが、つくる過程はめちゃめちゃ地味なんですよ。本当にパズルみたいな作業です。でもだからこそ、その音のはまり具合が無意識の中ですりこまれて、それが視聴者の方に受け入れられているのかなとは思っています。
さらに人気なのが、「コンビニに居るウザい店員20選」のような“あるある”シリーズ。あまりにもバリエーションが多く、さらにリアルすぎる“あるある”が実体験なのか気になるところだが……。
るか:あれは……大喜利みたいな感じです。“あるある”ネタはファンの子たちにInstagramのストーリーズで募集して、教えてもらうものも多い。
ちばしん:昔エンタの神様で鉄拳さんがやっていたような、あれを動画でやっている感じですね。でもテーマの決め方でひとつ気づいたんですけど、やっているうちに、“あるある”ネタって
ネガティブなタイトルの方が人間の心理的に多く見られやすいんです。そのことに気づいてからは意識して「ウザい店員」みたいなネガティブなタイトルにしています。
トライ&エラーを短期間で愚直に繰り返す姿勢も、1年という短期間で登録者数約40万人まで伸ばせた理由かもしれない。爆発的にチャンネル登録者数が伸びたのも、「
TikTokからの外部流入を意識したから」だという。