あれから35年、復活した「キンタマリオ」

スーパーマリオブラザーズ35周年キャンペーン期間(2021年3月31日まで)の限定生産。ノスタルジーが押し寄せてくるファン必携のアイテムだ
●任天堂 ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ
価格:5478円(税込)外形寸法:H67×W112×D12.5mm/重量:約68g
ランドセルを投げ出し、アダプターをつなぎ、スイッチオン。1985年、私の頭の中は「マリオ」でいっぱいだった。言わずと知れたファミコンの名作ゲーム『スーパーマリオブラザーズ』だ。
今でこそ、大画面に美麗なグラフィックで遊べるマリオだが、私の世代は小さなブラウン管テレビで8bit。それでもマリオの躍動は特別なエンターテインメントだった。
これに夢中になるあまり、母親にファミコンを隠されるも、執念で見つけて遊んで大目玉。このセットは、多くのファミコン世代が経験したのではないだろうか。
そんな懐かしい思い出を蘇らせてくれるのが、この「ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ」だ。ボディはこれまた懐かしい任天堂のゲーム端末「ゲーム&ウオッチ」を模したもの。

今週のジバラー・小暮ひさのり
『スーパーマリオブラザーズ』、『スーパーマリオブラザーズ2』、ゲーム&ウオッチの名作『ボール』が遊べるほか、マリオが走り回る「デジタル時計」に切り替えることもできる。コントローラーも、テレビへの接続も要らない。場所も問わない。遊びたいときにすぐマリオができるのだ。
こちとら子供のころから35年もマリオファン。そんなもの買わずにいられるわけがない!
……結果、楽しい。楽しすぎる! 充電用のUSBケーブルにつないでおけば、デジタル時計としてディスプレイできるので、デスクの隅が指定席。マリオが走って時を刻む様子はコミカルで、机上が一気に華やかになった。そして仕事に疲れたら、おもむろに手を伸ばし、「マリオする」のだ。
十字キーの操作感は当時の思い出からすると硬めだが、「無限アップ」、「-1面」、「チビファイアー」、そして「キンタマリオ」。かつて話題になった裏ワザももちろんできる。
一度始めると熱中してしまい、あっという間に時が過ぎる。我に返り「やってしまった」となるが、その後は不思議と集中力が増し、原稿を打つ指に勢いが増す。