カーライフ

SUVの陰でワインのごとく熟成が進むレクサスのセダンを語る

すさまじい進化のIS

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LEXUS IS

 ISの進化はすさまじかった。この車体と足回りの良さはドイツ御三家以上。BMW3シリーズのオーナーである私がそう断言します! 史上初めてレクサスISがBMW3シリーズを超えた! 「超えた超えたって、何が超えたの?」  ボンクラのみなさまはそう思われることでしょう。まあ、いいワインみたいなもので、芳醇かつ鮮烈な味わいの差でわずかに上回ったとでも申しましょうか? 激安ワインしか飲んでないド庶民にはわからない世界ですが、セダンはそういう奥深いところで勝負しているのです。オレもワインは激安しか飲んでないけど。

レクサスのフラッグシップLS

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LEXUS LS

 LSはレクサスのフラッグシップ。メルセデスSクラスの対抗馬なわけですが、こっちもかなり良くなってました。3年前に今の新型が出た時は、乗り心地がかたすぎで大不評。1年前に超ソフトに変更されておりましたが、今回はちょうどいいあたりに落ち着きました。なにせ最高級セダンですから、ワインで言えばロマネ・コンティみたいなもの。常に頂点を目指していなければ、地位は維持できないのです。  レクサスブランドでは、この2台を合計してもSUVの10分の1も売れてないんだけど、それでもトヨタは全力を尽くしている! 利益を度外視してる! つまりプライドだ! そのひたむきな姿に、カーマニアとして胸を打たれました。

LCコンバーチブルに、さらなる衝撃

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LEXUS LC500コンバーチブル

 最後にレクサスの最高級オープンスポーツカー・LCコンバーチブルに乗り、さらなる衝撃を受けました。  5リッターV8エンジンが、ものすげー気持ちいい! エレガントでゴージャスなオープンボディやインテリアもさることながら、「クオォォォ~ン」というエンジンサウンドが最高! まるでコンサートホールだ! フェラーリ以上の快音だ! フェラーリを13台乗り継いでる私が言うんだから間違いない!  商売的には、ほとんどSUVで食ってるレクサスブランドですが、SUV以外のモデルもまったく手は抜いてない! 「もっともっといいクルマを!」と頑張ってる! トヨタがいれば日本は大丈夫だ! ありがたくて涙が出ます。
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結論!
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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