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横浜市長選の争点はカジノから一転。菅首相の全面支援は吉と出るか凶と出るか

小此木氏は“隠れカジノ推進派”説を否定

JR鴨井駅前で街宣を行い、チラシ配りをする小此木氏

JR鴨井駅前で街宣を行い、チラシ配りをする小此木氏

 そこで7月23日、JR横浜線鴨居駅前での街宣を終えた小此木氏を直撃すると、小此木氏は“隠れカジノ推進派”説を次のように否定した。 横田:将来的にはカジノ誘致はあるという考えなのですか。 小此木:「将来的」というのは、どれくらいのことを言っているのでしょうか。(市長任期中)4年間はやらないのだから。その後は、次の市長選で当選するのかどうかわからない。(市長に当選したら)「取り止める」ことが仕事だから。取り止めたら、東京などほかのところに持って行くでしょう。その間に僕は、IRに代わるほかの仕事をやるのだから。(横浜にはカジノが)将来は必要なくなるでしょう。 横田:他の候補は「(小此木氏は)環境が整ったら(カジノ)誘致するのではないか」ということを言っていたが、そういう(環境が整えばカジノを推進する)ことはないのですか? (市長任期中の)4年間は『取り止め』続けるということですか? 小此木:それは「嘘をついている」と言いたいのでしょう。「取り止める」と言っているのだから。俺が「嘘つき」と思われているのは知っている。疑われている。カジノを取り止めてそれに代わるカーボンニュートラルなどの取り組みをして、雇用をつくるということをみんなで考えましょうと言っている。

「菅首相による全面支援」は小此木氏にとってプラスかマイナスか

前回の横浜市長選でカジノ誘致「白紙」と訴えて当選した林文子市長

前回の横浜市長選でカジノ誘致「白紙」と訴えて当選した林文子市長。菅首相にハシゴを外された形となった

 市長選のポイントの1つは「小此木氏がカジノ中止を貫く“反カジノ候補”と捉えられるのか、それとも林市長のように市民を騙す“隠れカジノ候補”と見なされるのか」といえる。  もう一つのポイントは、「菅首相による全面支援」がプラスになるのか否かということだ。実質的な自民推薦に近い形となって組織選挙が展開できるという利点はあるが、支持率が低迷している菅政権への批判票が対抗馬に流れるというマイナス面もある。  さらに、小此木氏に「菅首相の全面支援」について聞くと、次のように答えた。 小此木:支援してもらえるも何も、最初から切っても切れない(関係だ)もの。(メディアが)面白おかしく伝えて、みんな喧嘩したと思っている。(自民党市議8割以上が応援することについて)自分がしっかりしないといけないということです。 横田:実質的には「自民党推薦」とあまり変わらないのでは。 小此木:心と心だから。もうそういう取り決めの話ではなくて、気持ちと気持ちだから。
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菅首相と藤木会長の関係修復に貢献
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ジャーナリスト。『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数

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『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』

選挙や五輪を優先して、コロナ感染爆発を招いた小池百合子東京都知事。 都民のためでも、国民のためでもない、すべては「自分ファースト」だ!

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