地方局女子アナ「フリー転身」の夢と現実。転職失敗、アルバイト生活も
華やかなイメージのある「女子アナ」の世界。特にキー局の女子アナはタレント同様の扱いを受け、退社と独立を発表すれば世の中的には祝福ムードが漂う。しかし、その後は全員がフリーランスとして成功できるわけではないにもかかわらず、その実情はあまり知られていない。特にキー局ほど知名度があるわけではない、地方局出身の女子アナには、どのようなセカンドキャリアが待っているのか。
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一般的な会社員は年齢を重ね、キャリアを積めばどんどん任される仕事が増えるものだ。しかし、女子アナの場合はそうではないと樋田氏は言う。
「残念ながら、『番組に求められるフレッシュさがない』などの理由で徐々に居場所がなくなっていく人もいるのが現状です。私はこの状況を“30歳限界説”だと感じていました」(樋田かおり氏、以下同)
つまり、30歳前後で仕事が減っていく人もいるということ。キー局のアナウンサーにはそんな不安はほとんどないが、地方局アナウンサーの場合は“30歳限界説“を感じやすい。その理由について樋田氏が説明する。
「キー局のアナウンサーは正社員ですが、地方局のアナウンサーは契約社員の場合もあるのです。契約は3年のことが多いので、新卒の22歳で採用されたとしても契約が切れる25歳の手前で次の仕事を見つけるための就職活動を始めます」
女子アナになるまでは当然、厳しい競争を勝ち抜かなければならないが、晴れてポジションを獲得してもそれで終わりではない。苦労して採用されても契約は3年で切れてしまう場合もあるため、延々と試験を受け続ける必要がある。
「人によっては3年ごとに試験を受け、さまざまな地方局を渡り歩くため、経歴が複数の局になることも。念入りに準備してうまく試験に合格することができればいいですが、必ずしも次が決まる保証もない厳しい世界です」
試験の内容は「自己PR」はもちろん、「カメラテスト」や「フリートーク」などが試される。順当にいけば、25歳、28歳、31歳のタイミングで別の局で働くことになるが、経験者採用の枠が毎年あるとは限らず、再就職も難関なのである。彼女たちは、その後どうなってしまうのか。
自身も女子アナとして青森放送などの地方局を中心に活躍し、現在は日本アナウンサーキャリア協会の代表理事、株式会社トークナビの代表取締役を務める樋田かおり氏に、女子アナが向き合うセカンドキャリア問題を聞いた。
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女子アナが直面する「30歳限界説」
25歳、28歳…3年ごとに続く就職活動
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA
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