カーライフ

ターゲットはZ世代の新型シビック。でも歓喜したのは昭和世代でした

AT比率99%の国で、MT販売が4割も。新型シビックに、涙が止まらない!

オートクラブ

NEW CIVIC

初代シビックが登場したのは1972年ですが、このたび11代目となる新型が日本でも発売されました! 日本ではクーペフォルムの5ドアハッチバックのみの設定で、1.5リッターVTECターボエンジンを搭載し価格は319万円~。しかも、カーマニアにはうれしい6速MTの設定もあり! そんな新型シビックのターゲットは、昭和世代ではなくZ世代なんですってよ! 【画像をすべて見る】⇒画像をタップすると次の画像が見られます 永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi 茂呂幸正=写真 Photographs by Moro Yukimasa

中年のココロにビビビっ!

 新型シビックを初めて見たとき、カラダに電気が走った。「なんだ! この古風にカッコいいクルマは!?」と。このカッコよさは、どこか昭和の2枚目風であり、昭和のお嫁さんにしたいタレント風でもある。昭和を知らない世代には理解が難しかろうが、新型シビックは、とにかく中高年のココロに一発で刺さってしまうカッコよさなのだ!  具体的には、水平なウエストラインは気高く清楚。正義と貞操を愛する昭和の一本気である。イマドキ地味すぎるくらい地味なフロントグリルは、「男は黙ってサッポロビール」。ヘッドライトもあまり吊り上がっていない。オラオラせずに喜怒哀楽をグッと飲みこむ、古き良き常識人を連想させる。  プロポーションは決してムキムキ&グラマーではないが、適度に引き締まってバランスがよくスポーティだ。これぞ乗用車の王道! 世界的SUVブームにより、セダンタイプの需要がどんどん縮小するなか、こんな古風にカッコいい国産車が現れたのは奇跡ではなかろうか!?
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国産車のライバルはいない
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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