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人気フード編集者が選ぶ今だからこそ行きたい旨い店は「豪快な羊の塩茹で」と「バルで優しいスペイン料理」

 緊急事態宣言がようやく解除され、さて、どの店に行こうか……と思ってる方も多いだろう。そこで今回は人気フード編集者として、数多くの飲食店を取材したツレヅレハナコさんに宣言が明けたから今だからこそ行きたい店を、近著『ツレヅレハナコの旨いもの閻魔帳』から紹介してもらった。

モンゴルのおふくろが作る豪快で愛のある羊料理

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モンゴリアンチャイニーズBAO

脂がのった肩甲骨は噛めば噛むほど旨みが湧いてくる

 モンゴル料理と言えば、なんと言っても羊の塩茹で。正直、肉がパサッとして、粗野なイメージしかなかった。 「ただ塩で茹でてるだけでしょ?」  と思っていたけど前言撤回。モンゴリアンチャイニーズBAOで羊の塩ゆでをひと口食べた瞬間に「うんまーい!」。「思ったほど柔らかくないでしょ?」と店主のバオさんが言うように、ふわふわでもほくほくでもないけれど、この噛み応えがワイルドでたまらない。噛めば噛むほどあごの奥から肉の 旨味が湧いてきて、塩加減も絶妙。このバランス。すごく品がいい。

塩と羊だけの世界を堪能

 以前、こんなことを聞いた。 「モンゴル料理は塩しかなかった。今は調味料が多すぎる」  確かに、昔はなかった調味料を今ではたくさん使っている。でも、BAOの羊料理は違っていて、塩と羊だけの世界が堪能できる。バオさんが満面の笑みで塩を鷲づかみにしながら、 「一番大事なのは火加減とタイミング。そして塩の量。みんなびっくりするよ」  って。でも、シンプルな料理だからこそ部位ごとのきめこまやかな手当がキモ。
モンゴリアンチャイニーズBAO

羊肉を豪快に塩のみ茹で上げていく

「肉は水から茹でて、沸騰したら塩を入れてさらに30分。火を消したら、そのままちょっと置いておく。ただし、小さい塊は先に全部引き上げ、大きな骨付きの部位はもっと長めで」
モンゴリアンチャイニーズBAO

さらさらの麻婆豆腐は辛味噌と自家製ラー油がベース。具はシンプルに豆腐と羊の塩茹でのみ

 バオさん、意識高い! そんなバオさんが作り出す「塩と羊だけの世界」は、一口食べればテーブルの上にモンゴルの原風景が広がるよう。バオさんの愛に包まれながら、堪能してみてほしい。
モンゴリアンチャイニーズBAO

店主のバオさんの愛に包まれながら「塩と羊だけの世界」を堪能してほしい

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女性店主の優しいスペインバル
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食と酒と旅をこよなく愛する編集者。雑誌などのメディアやTwitter、Instagramでレシピや美味しいお店を発信中。新刊『ツレヅレハナコの2素材で私つまみ』がKADOKAWAより好評発売中。他にも『女ひとりの夜つまみ』(幻冬舎)、『ツレヅレハナコの薬味づくしおつまみ帖』(PHP研究所)『ツレヅレハナコの南の島へ呑みに行こうよ!』(光文社)、『女ひとり、家を建てる』(河出書房新社)など著書多数。Twitter@turehana instagram@turehana1

ツレヅレハナコの旨いもの閻魔帳

“天国行き"のおいしい店リスト


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