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「すべてのシーンが怖い」ホラーを超えた“未知の恐怖体験”はどうして生まれた?

奇才・入江悠監督の最新作が公開中

聖地X

聖地X

 大学在学中より自主映画や映像作品の制作を始め、’09年に「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」にて『SRサイタマノラッパー』がファンタスティック・オフシアターコンペティション部門でグランプリを受賞して一躍、注目の映画監督となった入江悠監督。  近年では、『22年目の告白~私が殺人犯です~』『AI崩壊』といったメジャー映画や『ネメシス』(日本テレビ系)といったテレビドラマなどを手掛ける入江監督が、オール韓国ロケで作り上げた『聖地X』が大ヒット公開中だ。

岡田将生と川口春奈らが共演する未体験ホラー

 映画『ドライブ・マイ・カー』、ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』(フジ系)などの好演が記憶に新しい俳優の岡田将生や大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK)に出演して今年の「紅白歌合戦」の司会に抜擢された女優の川口春奈といった人気俳優陣が出演する同作は、劇作家・前川知大が率いる劇団「イキウメ」の人気戯曲を映画化したホラー。  怠惰な夫との生活に耐えられず、離婚を決意した要(川口春奈)は日本を出て、韓国の別荘で暮らす小説家志望の兄・輝夫(岡田将生)のもとに出向く。妹の来訪に驚く輝夫だが、彼女の心の傷が癒えるまで韓国で過ごすように促す。そんなある日、要が街を歩いていると夫の滋(薬丸翔)を発見。夫を追いかけるうちに、要は巨木と井戸がそびえる奇妙な土地“聖地X”へと足を踏み入れる。これがきっかけで兄妹が次々と惨劇に巻き込まれていき……といったストーリー内容になっている。
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