R-30

ソニーも昔はキラキラ社名扱いだった

 名刺交換の際、相手のユニークな社名に思わず二度見したことはないだろうか。あまたある「なぜこの名前にしたんだ!?」という社名の由来を直撃。その裏には、し烈なビジネスの世界でサバイブする、創業者の熱い想いが込められていた!

◆現在の大企業だって昔は、「変な社名」と言われていた

 「変態企業カメレオン」「僕俺」「戦国マーケティング」etc.数多く存在するユニークな社名の企業たち。各社の会社概要を見ていると、’00年代に設立された企業が多いことに気づく。その背景について、経済ジャーナリストの岩本秀雄氏は次のように話す。

「昔は起業するのに一念発起したものですが、’06年の新会社法施行により資本金1円で手軽に起業できるようになった。その影響もあり、命名もカジュアルになってきたのでしょう。今どき、『○○電機』、『○○興業』などははやらないですよ。それに、’02年から、社名にアルファベットや記号が使えるようになったことも大きいのではないでしょうか」

 一方、企業の命名によるブランディングを手がける日本ネーミング&リサーチ(千代田区)の植田麻衣氏は、次のように話す。

「IT関係など、競争がし烈な業界に多いのが特徴だと思います。社名も含めて、他社との差別化が必要なのでしょう」

 だが、変わった社名というのは、実は今に始まったことではない。

「ソニーが旧社名の東京通信工業から変更した際も、『意味不明だ』とメインバンクに反対された。また、みずほ銀行などひらがな3文字の銀行名は今や当たり前だけど、’90年代初頭に太陽神戸三井銀行がさくら銀行に行名変更した際には、多くの人々が違和感を抱いた。岡山県のトマト銀行は流行語大賞の候補にもなりました。それらも今では、当たり前のようになっていますから、時代の流れなのでしょう」(岩本氏)

 では、最近の会社のネーミングの傾向はどうなのか。

「グローバル化を反映して、海外、特に中国でどう見られるかを意識したネーミングの依頼が多いです。というのも、海外では言葉の意味が日本語と違って捉えられることもあり得ます。よく言われるのは、全日空の例。単語に分けて中国語を訳すと、『全日=終日、空=ガラガラ』となり、印象がかなり異なってしまう。ユニークな社名の企業は規模がまだ小さいところも多く、あまりその点を考慮していない可能性もあります」(植田氏)

 いずれにせよ、両者がともに主張するのは、「社名とは企業理念や目的を明確に伝えるものであるべき」ということだ。

【岩本秀雄氏】
株式会社ストックボイス副社長。30年以上の取材経験から証券市場に精通。著書に『誰かに話したくなる社名の話』(実業之日本社)など

取材・文/青山由佳 谷口金蔵 牧隆文 吉岡俊 撮影/渡辺秀之 山本宏樹

― まぶしすぎる![キラキラ社名]大集合【10】 ―

誰かに話したくなる社名の話

社名雑学盛りだくさん

ハッシュタグ




おすすめ記事