更新日:2022年03月25日 13:28
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<プロ野球>オープン戦は最優秀防御率投手に注目。過去10年のデータを比較検証する

メジャーから復帰1年目で結果を出した和田毅

 2015年は野上亮磨投手。すでに先発として実績がある7年目の年だ。しかし、シーズン中盤から勝ち星に見放され、リリーフに回ることもあり、7勝7敗ながら防御率4.22は微妙なシーズンだった。昨年巨人で現役を引退した。  2016年は和田毅投手。この年はMLBから復帰した1年目で、NPBに慣れるためにオープン戦から飛ばしていき結果を出したままシーズンでも15勝5敗3.04で最多勝・最高勝率という輝かしい結果を残した。だがシーズン終盤に肘を痛め、ポストシーズンには登板できなかった。昨年40歳ながら5勝(6敗)、交流戦最多勝利数タイの26勝目を挙げ、松坂世代最期の現役NPB選手として今シーズンに挑む。  2017年は田口麗斗投手。前年に10勝を挙げ、実績を作った4年目だった。開幕から8連勝などシーズン前半は絶好調。その後は勝ちと負けが五分の状態ながらローテを守り、13勝4敗防御率3.01の成績を残し、日本代表としてアジアプロ野球チャンピオンシップで決勝戦に先発し勝利投手となった輝かしい1年だった。昨年ヤクルトにトレードで移籍し、先発からリリーフまでこなすうえ、ムードメーカー的存在としても日本一に貢献している。  2018年は西勇輝投手。すでにオリックスのエース格として実績があるプロ10年目のシーズンだった。オープン戦の好結果から初の開幕投手にもなった。連勝と連敗が続く波の大きなシーズンではあったものの10勝13敗でローテを守り通したが、FAで翌年から阪神に移籍することになる。移籍後は2年連続で二桁勝利、防御率2点台と一定の結果を残してきたが、昨年は6勝9敗と少し成績を落とした。14年目のシーズンとなる今年はどんな成績を残すだろうか。

平成最後の勝利投手もオープン戦最優秀防御率投手

 2019年は東明大貴投手。社会人からの入団だった2014年から3年連続で先発ローテとして活躍、2015年には10勝を挙げていた。しかし、2016年末に右肘を痛めてからは登板数が減っていたが、この年オープン戦で結果を出し、開幕2戦目の先発として復活を期待された1年だった。4月に1勝したもののその後2軍に落ち、一度中継ぎで登板を3試合果たしたが復活できず、2020年シーズン終了後に戦力外となった。  2020年は種市篤暉投手。2017年から高卒ルーキーとしてロッテ入りし、2018年にU-23日本代表、2019年には中継ぎからシーズン途中先発をこなし8勝2敗2ホールド。23イニング連続奪三振は江夏豊や木田勇と並ぶ日本人最多タイだった。ちなみに2019年4月29日の勝利は平成最期の勝利投手である。そしてオープン戦最優秀防御率を残し、より飛躍を期待された2020年は開幕から先発ローテに入るも、残念ながら8月に肘の靭帯を痛め手術。昨年もリハビリに費やした。今年は復活を目指す1年だ。
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昨年は同率の2人が明暗くっきり
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公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright

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