ディーン・フジオカが考える「体の変化との向き合い方」
ディーン・フジオカは多才だ。俳優、ミュージシャン、モデルとさまざまな顔を持ち、常に私たちに驚きと感動を与えてくれる。6月17日(金)から公開される最新主演映画『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』は、文字通り、2019年に放送され好評を博したドラマ『シャーロック アントールドストーリーズ』の劇場版となる作品。
本作で彼は岩田剛典演じる相棒・若宮潤一とともに、不可解な事件や事象の謎を鋭い推理で解き明かす主人公・誉獅子雄を演じた。
――まずは本作に対するディーンさんの感想を聞かせてください。
脚本を読んですごく引き込まれました。謎解きだけでなくいろいろな感動の形を提示していて、最後までどうなるのか純粋に楽しみで。謎を解いていくラインと、それに絡む人間ドラマ、バディを組む若宮との関係性、そして予期せぬ出来事。テンポ感やペース、オリジナルへのリスペクトを含め、とても上質なエンタメだと思います。
――獅子雄というキャラクターについてはいかがでしょう。
ドラマのときにつくり上げた獅子雄の超人然としたあり方は、すべて“謎”に対する執着が原動力だと思いますし、映画版でも謎を解き明かすことへの執着やモチベーションの高さは常にありました。
今回、新たな面を見せたなと思うのは、獅子雄が感情をあらわにする部分。喜怒哀楽というものがドラマのときよりも人間に近づいた感じで、それは獅子雄の根底に“人間愛”というものがあるからこそというか。詳しくは言えませんが、目の前で起きる出来事に対する哀しみも彼のなかにおおいにあったと思います。
――推理というものに異様な執着心をみせる獅子雄ですが、ディーンさんが俳優として執着することは何ですか?
シンプルに言えば、監督が見たい画(映像)を提出するということ、です。細かく言うといくらでもあるのですが、つまるところ、監督が見たい画を提供する作業をするうちの一人、であると。いろいろな部署や仕事があるなかで、俳優部のイチ演者としてやるべき責務なのかなと。芝居しかり、フィルムメイキングはパスの渡し合いだと思うので。
――自分はあくまで作品のなかの1ピースであると。
芝居は相手が何をするのかちゃんと受け止めて、聞いて、見て、それに対して自分が何を投げるのかという連続性で成立していますし、その文脈というか、脚本に書かれてないことも含めての前後の流れみたいなものを分かちながら演技をする……。細かいことならいくらでも言えますけど、自分が俳優をやってるときは、とにかく監督がモニター越しに見たいものを提示する、それが一番シンプルな答えです(笑)。
最後までどうなるのか純粋に楽しみだった
俳優として執着するのは「監督が見たい画を提示する」こと
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ