“五代ロス”が勃発中のディーン・フジオカ、今年の抱負は「定住」
甘いマスクと流暢な英語まじりのセリフ回し。また新たなイケメン登場である。NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の五代友厚(ごだい・ともあつ)役で世の女性をメロメロにした俳優、ディーン・フジオカ(35歳)。残念ながら五代は1/22(土)放送回でドラマから去り、早くも“五代ロス”が勃発中。だが現在、TBS系で放送中のドラマ『ダメな私に恋してください』に出演中で、北米ドラマ初出演作『荒野のピンカートン探偵社』のDVDがリリースになったばかりで彼の勢いは止まりそうにない。そんな今年、大ブレイク間違いなしのディーン・フジオカを直撃した。
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――それにしても『あさが来た』の反響、すごいですね。
ディーン:ありがとうございます。もちろん嬉しいですが、自分が芝居をしている姿を日本にいる祖母に見せることができた、というのがなにより大きいですね。この歳になってようやくお婆ちゃん孝行ができたというか、全国どこでも見られるNHKの影響力の大きさを改めて実感しました(笑)。
――海外ドラマの現場も経験したことのあるディーンさんから見て、日本のドラマの良さとは何でしょうか?
ディーン:日本の電車や新幹線のダイヤが正確なように、スケジュールをキチンと立てて遂行する能力がとても優れていると思います。現場ではリハーサルの段階から綿密で丁寧で、非常にプロフェッショナルな感じがしましたね。それから、フッテージ(映像素材)を編集に送る数が少ない。つまり現場でOKテイクをしっかり確保してから編集作業に入るところが外国とは違います。どちらが良くてどちらが悪いという話ではないですけど、両方の現場を経験した身としては、さまざまな違いは興味深いです。
――ところで海外ドラマといえば、ディーンさんが準レギュラー出演した海外ドラマ『荒野のピンカートン探偵社』のDVD-BOXが現在リリース中ですが、振り返って出演の感想を聞かせてください。
ディーン:この作品は、役者として北米で初めての仕事でした。アメリカに留学していた頃、僕としてはそのまま永住して仕事したいなと思ってましたが、結局それは叶わなくて。でも、そのおかげで俳優という職業と出会えて、再びこの地に自分を連れて来てくれたことがとても感慨深かったです。そもそも俳優をやるなんてまったく思ってもいなかったのですが、そう思うと人生ってホントに不思議ですね。
――今回、演じられた役柄はいかがでしたか。
ディーン:僕が演じたケンジというキャラクターは、時代背景から考えるとかなり特殊な人物ですよね。日本人としてアメリカという異国で風当たりもキツい中、それでも父親の仇を捜してサバイブしていく。そんな彼の姿を見ながら心情を想像してもらえると、より深いものが感じられるのではないかと思います。
――役者として、この作品を通じてディーンさんが得たものは何でしょう。
ディーン:ひと言でいうと、エンターテイメントやアートを追究することに妥協しない姿勢と、アーティストとしての“自信”ですね。向こうはユニオン(組合)システムのもと、パフォーマーやクリエイターがベストなクオリティーのものを作り出すために集中できる環境を、しっかりとバックアップしているんです。大人になるとどんな職業でもどんな立場でも、いろいろあるじゃないですか(笑)。でも、そんな“しがらみ”を出来る限り排除して、いいモノをつくるために高いモチベーションを維持させてくれる。言い換えればアーティストとしての“誇り”を得たと言ってもいいかもしれません。
――では逆に、反省点はありますか?
ディーン:ロケ地が寒すぎて、撮影時以外あまり外に出なかったことですね(笑)。キャストやスタッフから食事や飲みに誘われた時、もうちょっと出かけておけばよかったかなと。さすがに気温がマイナス35度だと外出したくなくなりますよね。
――では最後に、今年36歳を迎える年男ということで、ぜひ抱負をお願いします。
ディーン:ずばり「定住」です(笑)。今、どうしても仕事の都合上、妻と子供たちと離れて生活(※現在、ご家族はジャカルタ在住)せざるを得なくて、会えるのが2か月に1回くらい。なので、家族と暮らしながら仕事ができる場所に住みたいですね。家族をおそろかにすると仕事にも影響がでてきますし、「家族」というカタチを維持するためにはそれなりに努力も必要だと思うんです。俳優として、一人の人間として、さらにチャレンジしていきたいからこそ、強くそう思いますね。みなさん、家族は大事です」
イケメンでありながら家族も大事にするなんて、まさにMr.パーフェクト! そんな彼の、男としての、そして人としての懐の広さに、グローバルとは縁遠いSPA!はただただ脱帽です!
取材・文/中村裕一 撮影/山川修一株式会社ラーニャ代表取締役。ドラマや映画の執筆を行うライター。Twitter⇒@Yuichitter
『荒野のピンカートン探偵社』 1860年代のカンザスを舞台に、アメリカ最古の探偵社であるピンカートン社の創設期を描いたミステリーアクション |
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