更新日:2022年10月23日 17:26
カーライフ

EVはガソリン車の代わりじゃない!フィアット500eの割り切り戦略

値段の違いは…

 そりゃまあ値段も違うしね。500eは473万円~だし(フツーの500は255万円~)。今回撮影した500eオープンは520万円という高級車だ。対するトゥインゴは、Kのキャンバストップ仕様の新車で254万円と半額以下。しかもKのラピュタは、私から買った激安中古車だ。そもそも500eにライバル心を燃やす権利などない!
オートクラブ

ルノー・トゥインゴ/実はトゥインゴの中古車も値上がりが激しく、なかでも丸いフォグランプがかわいいラピュタと同じ前期型が人気。5年落ちでも200万円近くするのでした。かわいい人気侮れず!

 それにしても感心するのは、500eの立ち位置だ。世のEVが、なんとかガソリン車に対抗できる利便性を確保しようとするなか、そういうものをスッパリ捨てている。日本仕様はいまのところ、日本の急速充電器と接続できず、自宅でチマチマ普通充電するしかない。航続距離も実質250㎞くらい。値段も高い。それでも大人気なのは、このかわいさとセレブ感ゆえ。つまり、「手のかかるベルシャ猫」路線なのですね!

【結論!】

世の中、利便性がすべてじゃない! 飛び切りかわいければ、不便なクルマでも売れる! つまり500eは「かわいいクルマ界」のフェラーリみたいなものですね。
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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