更新日:2023年11月03日 09:56
ライフ

「久々のタイ旅行」でトラブル続出。クレジット決済したら10倍の値段に

連れて行かれたスーツ屋で詐欺被害

カオサンロード

※写真はイメージです

 橋本君(30歳・仮名)は先日、ひどい目に遭ってしまった。  彼は今まで、東南アジアやロシアなどに一人旅に行ったことがあるが、もともと少しドジで、すぐに人を信用してしまう性格。 「ようやく自由に旅行ができると思い、その行先にバンコクを選びました。現地に到着したのは夜遅くで、翌朝から街を歩き始めました。久しぶりの散策を楽しんでいると、男性から『どんなところを観光したいんだ?』と声をかけられました」  橋本君が「決めていない」と返すと、観光スポットの旅行計画を勝手にすすめられたという。普通はそこで相手にしないでバイバイするものだが、純粋な彼は話を聞いてしまう。  すると、そこにトゥクトゥクが通りかかる。そして、その男といっしょにお寺まで観光に行くことになってしまったのだ。

クレジットカードで支払うと「6000円のスーツが6万円」

   寺を見学していると、「スーツ屋がいまセール中で、とても安い。私は前日に5着買った。今日はセール最終日だよ」と話しかけられる。  あまりにもわかりやすい展開だ。この後どうなるのか、東南アジアを旅行をしたことがある人ならもう気づくだろう。だが、橋本君はスーツ屋にも行ってしまう。 「スーツ屋に到着したのですが、値段は一着1500バーツ(約6000円)。『カシミアのオーダーメイドスーツを作る』って言われましたが、ここまでくると、さすがに嘘だとわかりました。それで断ったのですが、相手もしつこくてぜんぜん引かない。  1500バーツの被害なら、まあいいかなとも思ったんですが、『いったん考えてまた戻る』と伝えました。でも『今日は14時で閉まるから急いだほうがいい』と言ってきて。もういいやと思い、1500バーツでどんなスーツができるのか話のネタにもなると思い、クレジットカードで決済しました」  橋本君はサインをして数日後にスーツを受け取ることになった。宿に戻った頃、スマホにクレジットの支払い通知がきたのだが、案の定、当初の10倍の値段である1万5000バーツ(約6万円)で決済されていることに気がついたのだった。
次のページ
お金を取り返しに行くと…
1
2
3
4
5
旅行作家、旅行ジャーナリスト。著書の『ブラックロード』シリーズは10冊を数える。近著に『ウクライナに行ってきました ロシア周辺国をめぐる旅』(彩図社)がある。人生哲学「楽しくなければ人生じゃない」

記事一覧へ
おすすめ記事