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1年に3回以上「お正月」がある国も。日本と異なる年末年始、“多民族国家”ならではの事情

子どもも大人もうれしい「お年玉」や正月の「遊び」は?

 また、日本の正月の子どもの楽しみといえば「お年玉」。マレーシアにも「お年玉」の文化がある。これはもともとは中華系の正月のみの習慣で「アンパオ(紅包)」と呼ばれていて、福をお裾分けするという意味合いがある。お札を折らずに入れるので大きめのポチ袋に少額のお札(5リンギット札=約150円か10リンギット札=約300円)を入れて配る。  日本と違うのは、子どもだけではなく大人同士、あるいはマンションの守衛さんや、ゴミ清掃スタッフ、いきつけの飲食店のスタッフなどにまで渡すところ。そして今ではマレー系(ムスリム)、インド系の正月の習慣としても定着している。  日本では凧あげ、すごろくといった新年の伝統の遊びがあるが、マレーシアでは特に決まった遊びはない。強いていうならばお正月は昼間から爆竹を鳴らしている光景を見かけることがある。  そして、日本では正月の挨拶といえば年賀状だが、マレーシアではどの民族も近年はメッセージアプリで画像やスタンプを送ることが多くなってきている。

民族が違えば正月のお祝い料理も違うマレーシア

 お正月といえば縁起物や新年を祝う食事。これも民族ごとに特色がある。
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民族ごとに特色がある「食事」
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