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1年に3回以上「お正月」がある国も。日本と異なる年末年始、“多民族国家”ならではの事情

マレー系(ムスリム)の正月「ハリラヤ」

 ラマダン(断食開け)の祝いともなるため、新年の宴は盛大なものとなる。飲酒や豚肉を禁忌とする。正月料理としてルンダン(マレーシア風肉の煮込み)、クエラヤ(正月に食べる伝統的なマレーシア風ケーキ)のほかに西洋スタイルのスイーツなどがでる。  また大晦日にあたる日には竹の筒の中に餅米とココナッツミルクを入れて炊いたレマンを食す。

中華系の正月「チャイニーズニューイヤー(旧正月)」

イーサン

大人数で箸を突っ込んで高く持ち上げ混ぜ合わせられる前の「イーサン」

 中華圏の従来の伝統にないのがマレーシア(とシンガポール)のみで食される祝膳「イーサン(魚生)」。日本でいうおせち料理のように縁起物と言われる食材を集め、大皿にきれいに盛り付けたあと、大人数で箸を突っ込み具材を高くあげ、敢えてぐちゃぐちゃにして食べる。集まった人々と共に福をシェアするといった意味合いがある。
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インド系の正月(光の祭典)
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