更新日:2023年02月20日 14:25
エンタメ

押尾学が“出所後の生活”を語る「もう一度、人間として認められたい」

人として信用がないことがツラい

KV2 _ 031──出所後、仕事はすぐに見つかりましたか。 押尾:大変でしたよ。一時期はバイトもしてましたが、現場に変な人がいて続けられなくなったり。それで5年前に建設業を営む知り合いが声をかけてくれた。ただ、押尾学が本名なので支障がいろいろあって。クレジットの審査も通らず、銀行の法人口座もつくれない。人として信用がないことがこんなにツラいのかと。社会から死ねと言われているような気持ちでした。 ──そんな環境から再び犯罪に手を染めてしまう人も多い。 押尾:その気持ちはわかりますし、私にも甘い話や誘惑がたくさん来ました。ギリギリで耐えられた理由ですか……? 今すべてを終わらせたら、悔しさしか残らないと思ったんです。 ──手を差し伸べてくれる友人はいなかったんですか? 押尾:私の調子がいいときに「兄貴」とか言って慕ってくれてた知人や後輩は、誰も連絡が取れなくなりました。それから刑務所に入っている間に思いを寄せていた女性がいて、出所して会いに行ったら、どこぞの社長とデキてて。それもショックでしたね。今はもう芸能界で繋がっている人は誰もいないです。

自分はもう別の世界で結果を出すと腹をくくった

1 _ 126──もう芸能界に未練はない? 押尾:いやいや未練はあるし、後悔もしてます。まだまだやりたかったことはありましたけど……、もう諦めました。 ──それでも出演のオファーは来たりしないんですか? 押尾:実は2年ぐらい前に映画のお話をいただいたんですけど、丁重にお断りしました。もちろんやりたい人はやったらいい。でも、私はもう別の世界で結果を出すと腹をくくっていたので。 ──最近、インスタでギターを抱えている投稿があったのですが、音楽はやられてるんですか。 押尾:音楽は今も好きなんで、たまに自宅でLIVの楽曲を弾いたりしてるんですよ。音楽もやりたいけど仕方ないです。こっちがそういう立場じゃないのは十分に自覚しているので、自己満でいいのかなと。 ※LIV 押尾学を中心に音楽活動を行うプロジェクト。’02年1月にファーストシングル「Without You」でデビュー。オリコン初登場14位を記録した ──昨今、不祥事を犯した芸能人の炎上が相次いでいます。 押尾:誰々が不倫したとかいうニュースばかりが流れていて、本当にくだらないなと思います。 ──押尾さんも昔は女性絡みでよく撮られてましたよね? 押尾:当時はフライデーさんね。あの頃は調子に乗っていたし、態度が悪かったなと反省してます。今はもう仏ですよ(笑)。
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押尾語録は「98%は嘘」
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現役女子大生ライター。10代の頃から歌舞伎町に出入りし、フィールドワークと自身のアクションリサーチを基に大学で「歌舞伎町の社会学」を研究する。歌舞伎町の文化とZ世代にフォーカスした記事を多数執筆。ツイッターは@chiwawa_sasaki

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