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「トー横」「ドン横」キッズたちの事件が多発。悪いのは子供か、大人か

“キッズ”たちが大人の餌食になっている

 少年少女たちの“狩り場”となっているのだろうか? 今年6月22日、東京・歌舞伎町の通称「トー横」で、“ハウル”と名乗っていた男が16歳の少女にみだらな行為をしたとして、警視庁に逮捕された。  その1週間前の6月14日には、名古屋・栄で14歳の少女を自宅に誘い、みだらな行為をしたとして、24歳の男も条例違反容疑で愛知県警に逮捕されている。男と少女は今年2月に名古屋・栄の広場、通称「ドン横」で知り合い、その後家出をした少女を自宅で寝泊まりさせていたという。  この名古屋市中区錦のドン・キホーテ栄本店の横の意から「ドン横キッズ」以外にも、大阪市中央区道頓堀のグリコサインの下の意から「グリ下キッズ」、福岡市中央区天神の警固公園(けごこうえん)周辺の「警固界隈キッズ」など、10~20代の若者が繁華街に集まる現象が日本各地で発生している。その発端は、やはり「トー横キッズ」の存在にほかならない。

トー横キッズは自撮り界隈だった

 トー横キッズが一般的認知されたのは、2021年11月27日、新宿・歌舞伎町の雑居ビルの屋上で、ホームレス男性がリンチされ死亡するという凄惨な事件からだろう。逮捕された犯人グループの中の2人の少年は、歌舞伎町新宿東宝ビル周辺に集まる通称「トー横キッズ」と呼ばれる彷徨える未成年たちだった。彼らの生態に迫った「『ぴえん』という病」の著者であるライターの佐々木チワワ氏は、キッズたちの由来についてこう語る。 「もともとは自身の自撮り画像をSNSに上げて楽しむ“自撮り界隈”が、オフ会の待ち合わせ的に歌舞伎町のシンボルになったTOHOビルの周辺で待ち合わせをしはじめたのが発端です。そこにバーテンダーなども出入りし、未成年も混じっていたことから路上でも飲むというコミュニティに発展。そんな若い集団を、歌舞伎町の人々が『キッズ』と呼びだしたのが由来です。そして、2021年の6月ごろから“居場所のない未成年が集まる”とメディアで報道されたことにより、さらに低年齢化、居場所化は進んでいる印象です」
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悪いのはキッズたちではない
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現役女子大生ライター。10代の頃から歌舞伎町に出入りし、フィールドワークと自身のアクションリサーチを基に大学で「歌舞伎町の社会学」を研究する。歌舞伎町の文化とZ世代にフォーカスした記事を多数執筆。ツイッターは@chiwawa_sasaki

「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認

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