更新日:2024年05月18日 09:16
エンタメ

渡部建「もうやっぱりテレビには戻れないなって」現在は講演を中心に活動…語った“50歳からの再挑戦”

一生逃げ回る人生だけは絶対に嫌だった

DMA-SUG09619_エッジ――自粛期間中も声をかけてくれた人はいませんでしたか? 渡部:多くの方に「時が解決してくれる」「時がたてば大丈夫」と励まされましたが、当時は先が真っ暗で、本当に絶望しかなかったので、その言葉に慰められることはなかったですね……。でも、あれから3年がたち、支えてくれた周囲の人たちのおかげで、やっと時間がある程度は癒やしてくれることもあるとわかりました。 活動再開を決めたのは、茨の道だとわかっていても、引退せずにきちんと世間に叩かれる覚悟ができたからです。ずっと逃げ回っていたのですが、逃げれば逃げるほど、叩かれる期間が延びていくような気がして。一生逃げ回る人生だけは絶対に嫌だったので。 ――もっと苦労しそうでしたが、復帰後の仕事が意外と順調そうでよかったですね。 渡部:いやいやいや。でもね。さすがに、前みたいな仕事の仕方はもうやめようと思って。今もそうなんですけど、土日を完全に休みにして平日だけ仕事をさせてもらってるんです。そういう生活は今までできなかったんで。家族と一緒に過ごす時間を確保しながら、仕事をさせていただけてよかったです。 ――公私共に、休業前よりうまく回っていると? 渡部:調子に乗りそうですよね(笑)。でも、この年になって、物事についての概念や考え方、性格が変わることはあまりないと思うんですけど、さすがにあれだけのことをやらかすと、まともな思考になりましたね。感謝を忘れないことや、謙虚になることについて改めて考えるようになった。 あのまま何もなかったら、いくら自分に言い聞かせても難しかったと思うんです。有田さんからは「お前はそんな(殊勝な)人間じゃない」って言われるんですけど(笑)、本当にこの3年間、身に染みて感じてきたことなんです。
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必要としてくれる人には感謝しかない
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1980年東京生まれ。毎日新聞「キャンパる」学生記者、化学工業日報記者などを経てフリーランス。通信社で俳優インタビューを担当するほか、ウェブメディア、週刊誌等に寄稿

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