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岸田自民党を支持した未来に待つのは「ソコソコの政治」しかない/倉山満

岸田自民党の政治を支持した未来に待つもの

 自民党の存在価値は何か。国民に戦死と餓死をさせないことである。日米安保条約を堅持し、外国の脅威からアメリカに守ってもらう。経済を成長させ、国民に飯を食わす。岸田首相はわかっているのかいないのか、日々の仕事はこなしているようだが、日本をどこに持っていこうとするのか。かつてはソ連の脅威があったので、「アメリカの傘の下でぬくぬくと生きる」に正当性はあったが、今はどうか。  中国の脅威にアメリカは四苦八苦だ。「いい加減、日本は自立してくれ」と悲鳴を上げているが、腰は重い。高度経済成長は神代の時代と言わんばかりの内政で、税と社会保険料で「五公五民」の重税。これでは、殺さないでもらう代わりに、豊かさを捨てるのと同じだ。それが言いすぎなら、岸田自民党の政治を支持した未来には何が待っているのか。「ソコソコの政治」ではないのか。

どこまで「ソコソコの政治」に我慢しなければならないのか

 確かに、今の立憲民主党に政権担当能力はない。彼らに政権を与えても、日本人を破滅させるだけだ。だから自民党の、どこまでいっても「ソコソコの政治」に我慢しなければならないのか。  そうした不満の受け皿に、日本維新の会がなろうとしている。ただし、まだ立民より勢力は弱い。ならば、今のうちに潰してしまえとばかりに岸田自民党は解散総選挙を目論んでいると思われている。事実、解散風は吹き始めた。  本気でやるのかどうか知らないが、もし統一地方選挙終了から3か月以内に総選挙をやるとしたら、公明党は嫌がる。岸田首相が、公明党と背後の創価学会に喧嘩を売るような解散に踏み切るなら、それはそれで面白いのではないか。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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