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ナイツ塙宣之が“芸能界引退”したい理由「65歳で辞めたい」松本人志の影響でM-1も終わる?

松本さんが引退したらM-1も終わる

――もし松本さんが引退した場合、M-1グランプリの審査員は続けますか? 塙:松本さんが引退したらM-1も終わるんじゃないですか。だって、あと5年ですよね。続く可能性もなくはないですけど、大会の格がなくなっちゃいますよね。「THE SECOND」のアンバサダーもやられてますけど、ああいう大会の顔になる方ってなかなかいないと思うし。  松本さんってウォルト・ディズニーみたいな感じですよね。例えば「大喜利」を飛躍させて『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)っていう、いわばお笑いに特化したテーマパークを作ってる。今みんながお笑いやってるフォーマットって、結局松本さんが作ったものから逃れられない気がしますよね。 ――たしかにお笑いのゲーム化、競技化を促したのは、松本さんによるところが大きいように思います。 塙:大喜利とか漫才とか、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで』(日本テレビ系)のゲーム企画も含めて、そういう遊びをずっと考えて作ってますからね。そこが松本さんのすごいところだと思います。M-1にしてもそうだし、たぶんその中で僕は動いてた人間なんです。  松本さんが考えてくれたものを、僕はただお客さんとしてやってきた人生。だから、「自分が何か作れたか」っていうと結局あんまり作れた気がしなくて。そんな人の代わりがいるかって言ったら、なかなかいないと思う。僕はいなくていいと思いますけどね、それで楽しかったですから。

戸田恵子のミュージカルを観に行った

塙宣之――年1回ペースで『静夫さんと僕』のように著書も出版されるなど、塙さんの活動は多岐に渡ります。新たに「今後こんなことをやってみたい」と考えていることはありますか? 塙:劇団スティックでミュージカルをやりたいです。この前、戸田恵子さんのミュージカルを観に行ったんですけど、「これはできるな」と思って(笑)。下手だからこそ、“このフォーマット”を使えば絶対にウケると思いましたね。  あと「キングオブコント」に出たいとかそういうのじゃなくて、ナイツでコントをやりたい。もともとお笑い芸人になった時って、漫才師になろうと思ってなかったんですよ。『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系)のコントとか見て育ってるし、大学の頃は僕も土屋も違うコンビで、ずっと合同コントとかやってましたからね。  それが浅草の劇場に入って、漫才でテレビに出るようになって、“漫才師”として売れていくじゃないですか。漫才ばっかりやるとどんどん細くなってくし、結局行き詰ってくる感覚がどうしてもあって。漫才をずっとやっていくためにも、コントとかお芝居をやって、そこから生まれたものをまた漫才に生かせたらいいなと思ってます。
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今年の独演会でコントをやりたい
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フリーランスの編集/ライター。元バンドマン、放送作家くずれ。エンタメ全般が好き。特にお笑い芸人をリスペクトしている。個人サイト「不滅のライティング・ブルース」更新中
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静夫さんと僕

変なおじいさんとのちょっとおかしな二世帯暮らし

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