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店舗激減の「まいどおおきに食堂」。業績悪化を招いた2つの要因

デリバリー・テイクアウトとの相性が悪い

業績悪化要因をブランド別に見ていきましょう。主力である「まいどおおきに食堂」の減収要因は「デリバリー対応の遅れ」と「都市部店舗の客離れ」の2つが考えられます。 「デリバリー対応の遅れ」については、2020年4月からデリバリー・テイクアウト対応を開始したものの一部地域では対応が遅れていたようです。 また、一品ずつ選ぶ形式は店内飲食だからこそ楽しめるシステムであり、デリバリー・テイクアウトとの相性が悪い点も理由の一つとして考えられます。 お弁当メニューも提供していますが、あえて同チェーンのお弁当を選ぶかと問われたら答えに窮してしまいそうです。

「マルチロケーション戦略」が仇に…

「都市部店舗の客離れ」について、まいどおおきに食堂は「マルチロケーション戦略」をとっており、ロードサイドから都市部までターゲットを絞らずに出店しています。 コロナ禍ではロードサイドの飲食チェーンが好調だった一方、都市型のチェーンは業績が大幅に悪化しました。まいどおおきに食堂についても都市部の店舗が足を引っ張ったと考えられます。 「串家物語」は消費者による外出自粛や、商業施設の休業が影響し業績が悪化しました。その他の居酒屋チェーンなどは他社同様、宴会自粛によって売上が落ち込んだと考えられます。
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幅広いノウハウを活かせるかがカギ
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経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 Twitter:@shin_yamaguchi_

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