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「青春18きっぷ」でひたすら西を目指してみた。“始発の上野駅”から16時間かけて到着したのは

駅の立ち食いそばも落ち着いて食べられない!

青春18きっぷ

特急列車並みのスピードを持つ、JR西日本が誇る新快速

 列車は12時46分に終点・米原駅に着き、12時50分発の新快速・姫路行きに乗車。最高速度130㎞と特急電車並みのスピードを誇り、京都・大阪・神戸の関西3大都市を素通りして、終点の姫路に着いたのは15時18分。
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国鉄時代の特急を模した姫路駅ホームの『まねきのえきそば』

 実は、密かに楽しみにしていたのが姫路駅名物の『えきそば』。いわゆる通常のそば粉を使用した緑色の麺ではなく、同駅では中華麺を使用。それがそばつゆと絶妙にマッチし、これを目当てに姫路を訪れる鉄道ファンも少なくない。
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『まねきのえきそば』の天ぷらそば

 15時34分発の播州赤穂行きに乗らなければならず、乗り換え時間は16分。駅構内の移動や料理の待ち時間もあったため、およそ5分の間に食べ切らなければならなかったが10数年ぶりに食べたえきそばはやはり美味い。急いで食べたせいか汗だくになってしまったが……。

16時間以上も鈍行列車に揺られ続け…

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山陽本線屈指のビューポイント・しまなみ海道

 なんとか予定通り次の列車に乗り込み、15時53分に途中駅の相生で下車。同駅始発の15時56分発の糸崎行きで終点まで向かう。
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糸崎駅。岡山・広島・山口の瀬戸内エリアでは国鉄時代の車両が今も現役

 糸崎駅には18時47分に到着し、19時6分発の列車で広島を目指すが、この頃になるとすでに疲労困憊。こんな時は腹でも満たそうと、20時27分に広島で降りて向かった先は、駅構内にある『驛麺屋』という駅そば屋。ここは地元・広島カープにちなんだ真っ赤な麺が特徴の赤うどんで有名な店でせっかく来たので食べようと思ったが、時間が遅かったせいかすでに売り切れ。それでも普通のうどんはまだ残っていたため、とりあえず腹を満たして先を目指すことに。
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『驛麵屋』の肉うどん

 ただし、そんな状況に追い打ちをかけるように20時50分発の徳山行きは帰宅の通勤客で混んでおり、途中まで立ちっ放し。東京から16時間以上も鈍行列車に揺られ、体力はすでに限界に近い。
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広島駅からしばらくは混んでいたが、岩国駅を過ぎると車内はガラガラ

 徳山駅には23時2分に到着するもまだ終電ではなく、同駅から新山口へ向かう23時20分発の最終列車に乗車。さすがにこの時間になると車内はガラガラだが、筆者も疲れと強烈な睡魔で乗車中ほとんど意識が飛んでいたのは言うまでもない。
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都内発の西の限界点は…
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フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。

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