更新日:2023年11月13日 16:44
仕事

フレッシュネスバーガーが「作り置きをしない」理由。以前は「3時間かけてケーキを焼いていた」ことも

「名前は知っているが行ったことはない」「メニューが思い出せない」「最後に行ったのはいつだろう」……。認知はあるが馴染みはないという、これらの意見。バーガーチェーン「FRESHNESS BURGER」(以下、フレッシュネス)が人気バラエティ番組『ジョブチューン』(TBSテレビ)で特集された際、冒頭の街頭インタビューで向けられた声である。  それがいざ蓋を開けてみると、全10商品中9品で合格のうえ、満場一致合格は番組最多タイ記録の6品。さらにあと一人で満場一致となったのが3品と、かなりの好成績を記録した。  第一線で活躍する料理人たちによる、商品の辛口審査企画が人気のこの番組。時には炎上してしまうほどの忌憚ない意見が飛び交うなか、彼らはフレッシュネスのメニューに太鼓判を押したのだ。  番組ロケに自ら参加したことでも話題となった、代表取締役社長の齋藤健太朗氏に話を伺った。
フレッシュネスバーガー

フレッシュネスバーガー

想定をはるかに上回る反響が

——放送後の反響はいかがですか? 街頭インタビューに対し、「本当においしいから食べてみてほしい」との社長の痛切な言葉から番組が始まったのが印象的でしたが……。 齋藤健太朗氏(以下、齋藤):想像以上の反響でしたね。現在フレッシュネスはコロワイド傘下。グループ企業の「大戸屋」も『ジョブチューン』で過去に特集があったので効果のほどは聞いていたのですが、想定をはるかに上回る200%超ものお客様にご来店いただきました。放送から日数が経った現在でもその余波はまだまだ続いています。

作り置きは創業時から一貫してゼロ

フレッシュネスバーガー

店舗での手作りを徹底する同チェーン

——新たなリピーターもたくさん生まれたのでしょうね。 齋藤:大変ありがたいことです。味には強い自信があるので、とにかく一度召し上がっていただきたいと常々思っていましたから。ただ、後悔も少しあります。放送にあわせ、素材の発注量を増やしてシフトの強化もしていたのですが、それでもご注文に追いつかない店舗がありました。品切れが起きてしまったり、ご提供まで長くお待たせしてしまうケースが生じてしまったのです。 ——番組でも紹介されていた、店舗での「手作り」への徹底ぶりを踏まえると、対策が難しそうにも感じます。 齋藤:作り置きは創業時から一貫してゼロですね。お昼時に並ばれているお客様の人数から見込んで、ちょうどよくパティが焼き上がるよう調整するくらいで。バーガーに挟む野菜類はもちろん、「フレッシュレモネード」などのドリンクに使うフルーツの仕込みも各店舗で行っています。 ——まさに“新鮮”なんですね。気になるのは、店舗調理が多いと食材コストがかさんでしまいそうな点です。 齋藤:味わいに納得できるものを仕入れようとすると、カット加工済みや冷凍の食材より素材そのものの方がかえって安いのです。おいしい商品しか出したくない、でも価格にも原価率にも限度がある。そうしたときに、フレッシュネスでは「手作り」で対応してきました。
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バイトから店長に。現場を知るからこそ伝わることも
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コンビニで買えるビール類はほぼ全制覇しています。本は紙派。さらに調味料と服とスペースエイジ系のインテリアを収集しているため、収納不足に陥りがちです。好きな検索ワードは「備忘録」
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