更新日:2024年01月18日 10:48
ライフ

防災に見落としがちな「靴」。常備しておきたい5選

一番ケガをするのは実は「室内」

bousai005

オクムラ「防活スリッパ」。3300円。写真は公式HPより

窓ガラス、蛍光灯、食器棚。被災でケガをされる方の大半が「室内」ということも忘れてはいけません。一番危ないのは「避難する前」の家の中です。ここ数年、百貨店を中心に売れ続けているのが防災スリッパです。被災された方の体験をもとに設計され、なかでも評判の高いオクムラの「防活スリッパ」。 こちらもガラス片・釘などの貫通を防ぐ「踏み抜き防止」機能付きです。スリッパとして機能しつつ、カカトが立ち上がるので、危険物の侵入もきっちり防ぎます。 「室内でも靴を履けばいいのでは?」と思った方は考えが甘いです。筆者自身、釧路沖地震(1993年・マグニチュード7.5)では室内で被災しましたが、食器棚が倒れ、割れた食器とガラスが散乱して、玄関まで靴を取りに行けませんでした。リビングに靴を置く方はまずいないでしょうから、専用のスリッパは必須です。 サイズもアバウトなので、ネットで買ってもまずハズレがありません。もちろん普段の室内履きとして十分に使えるのでプレゼントにも喜ばれます。たとえ避難先で生活することになっても、はだしだと体が冷えて体調を崩しかねませんが、スリッパがあれば安心です。また、家にとどまることになっても、室内で靴を履きっぱなしというのは、まったく落ち着かないでしょう。 無用に危機感をあおるつもりはありませんが、「防災は日常」というのはもはや常識です。阪神淡路大震災はどこか他人事であった地震も、東日本大震災、能登半島地震と続けば、意識は大きく変わっているはずです。必要な時には、もう手に入りません。たかがインソール1枚、スリッパひとつで命の明暗が分かれます。「たられば」で後悔しないよう、今こそ防災アイテム・防災靴を日常に取り込んでいきましょう。
こまつ(本名・佐藤靖青〈さとうせいしょう〉)。イギリスのノーサンプトンで靴を学び、20代で靴の設計、30代からリペアの世界へ。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。YouTube『シューフィッターこまつ 足と靴のスペシャリスト』。靴のブログを毎日書いてます。「毎日靴ブログ@こまつ
1
2
3
おすすめ記事
ハッシュタグ