更新日:2024年01月29日 14:39
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町田のアトリエを襲った“大規模火災”現場を訪問。アート作品消失でも「不思議と悲壮感はない」

火事でアート作品が消失……

 2023年、12月29日午前7時半ごろ、町田市にあるアトリエから大規模な火事が発生。あっという間に火は燃え広がったが、消防車がすぐに駆けつけ、ケガ人もなく火は1時間ほどで消し止められ建物は全半焼した。

オルタナティブ掘っ立て小屋「ナミイタNami Ita」代表、東間嶺氏

 火事が起きたのは、町田市の外れにあるアトリエ「トリゴヤ」と展示スペース「ナミイタ」を含むおよそ3棟400平米ほど。冬は空気が乾燥していて、火事が発生しやすいが、なぜ火事は起きてしまってしまったんだろうか。火事の後はどうなるのか、保障はされるのか、気になることは多々ある。そこでこのアトリエを主宰する東間嶺さん(@Hainu_Vele)に火災が起きた現場で話を聞いた。

火が壁を作るように広がって

火災から約1時間後、消化活動中の様子。東間さんからの写真提供

――片付け中に失礼します。火災が起きたという連絡はどうやって受けたんですか? 東間嶺さん(以下、東間):アトリエの近所に住んでいるメンバーからLINEグループに「アトリエの方で火の手が上がってる!」という緊急のメッセージが来たのと同時に、消防から連絡がありました。「今はもうほとんど消えてるんですけど」みたいな、こっちは思いのほか、のんびりとした口調でした。火事が発生したのは朝の7時半ぐらいで、電話がかかってきたのは8時40分ぐらいでした。 ――なぜ火事が起きてしまったんでしょうか? 東間:隣の敷地の一部を手製のガレージとして間借りしていた人物が、朝作業しているとき寒かったからと、落ち葉で焚き火をしていたら、ガレージを囲っていたシートに燃え移って、一気に広がってしまったみたいです。当人は火の勢いに焦って自分のスマホが見つけられなかったとかで、近隣の家に飛び込んで通報。すぐに消防車が30台近く駆けつけて、ものすごい勢いだった火は1時間ほどで消し止められました。 ――落ち葉での焚き火は危ないですよね。でもケガ人もなく、近隣にも燃え移らなくて不幸中の幸いだったのではないでしょうか。 東間:そうですね。アトリエには金属の溶接をするときなどに使うアセチレンボンベも置いてあったので、もし爆発したらとんでもないことになっていたはずですが、間一髪で消防隊が運び出してくれたため、被害は最小限で済みました。
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火事と聞いても現実感がない
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放送作家を経てフリーライター&作詞家として活動中。好きなテレビ番組は「ザ・ノンフィクション」、好きなラジオはTBSラジオ、得意料理は春巻き。得意領域はカルチャー、音楽、芸能、住宅、美容など。Twitter:@rokohiroko
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