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「孤独死の現場は盗り放題」ブラック業者がのさばる特殊清掃業界の闇。高額請求やずさんな掃除をする業者も

体液の臭いを消すには高い技術が必要

遺品整理

床下に染みついた体液を丁寧に清掃。こうした作業を放置する業者が多く、「まごのて」に再依頼される場合もあるという

 そもそも、特殊清掃業者は目利きができない。 「元大臣の部屋を清掃すると、高価そうな品物がたくさん出てきて処理してくれと言われたが、目利きはできない。結局、高島屋に引き取ってもらった事例もある」  また、出たゴミを山や河川などに不法投棄する業者も多い。結果的に安く済んだと思っても、遺品のゴミには個人情報が大量に含まれているため、警察から「不法投棄されたゴミの中からあなたの情報が出てきた」と問い詰められるケースもあるとか。 「こうした悪徳業者は腕もなく、そもそもきちんと清掃しようというつもりもない。ゴミだけ適当に持ち出したり、床を拭いただけで、さっさと終了してしまう。しばらく放置された孤独死の場合、床が体液で濡れていますが、その臭いを消すには大変な技術がいる。結局、きちんとした業者を雇い直すことになる」  悪徳業者のカモにされないためには、知識で武装するよりほかない。

特殊清掃業界の5つの闇

①現場からの金品の盗難 現金や貴金属があっても依頼者がわからない場合がある。盗まれたことがわかっても、取り返すのは非常に困難 ②不法投棄 個人の情報が詰まったゴミをそのまま捨てられるため、警察から連絡が来る場合も ③高額請求 作業を途中でやめ、続けてほしかったらカネを払えと言うケースも。女性の一人暮らし、知的障害や境界知能の人はターゲットに ④遺品の買い取り 買い取らないか、二束三文で買い叩かれる。そもそも目利きができない。リサイクルショップは目利きができるが、清掃ができない ⑤技術力が低い 数万円で取得できる「民間資格」を取っている業者に多い。遺体の臭いや染み出した体液などをまともに除去できない
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まごのて代表・佐々木久史氏

【まごのて代表・佐々木久史氏】 ’08年、特殊清掃、ゴミ屋敷の清掃などを請け負う「まごのて」を創業。宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士の資格を保有する 取材・文/週刊SPA!編集部 写真・村田らむ(まごのて)
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