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木村拓哉、篠原涼子「往年の視聴率俳優」に強まる逆風。“変わらないキャラ作り”には既視感も

篠原涼子“30代小悪魔風”という既視感

イップス

『イップス』番組公式HPより

 一方、篠原涼子のフジ『イップス』は視聴率面で大苦戦。5月24日放送の第7回は個人視聴率2.6%で12位、コア視聴率は1.2%で13位だった。 『古畑任三郎』と同じく、最初から殺人犯が分かっている倒叙ミステリーだが、脚本は『古畑任三郎』の域に達していない。まず犯人が驚くほど簡単に人を殺してしまう。トリックも練られているとは言いがたい。  それより大きいのが、篠原の役柄に既視感が強いこと。演じているのは小説が書けなくなったミステリー作家・黒羽ミコで、バカリズム扮する刑事・森野徹と共に事件を解決するのだが、ミコの人物像は小悪魔的かつ自己中心的。能力は高いが、非常識。篠原が長年、得意としてきた役柄の1つである。服装も30代風だ。  周囲の俳優は変化を遂げているにもかかわらず、篠原だけ変わらないのは観ていて辛い。やはり、そろそろ過去を捨ててみるべきなのではないか。<文/高堀冬彦>
放送コラムニスト/ジャーナリスト 1964年生まれ。スポーツニッポン新聞の文化部専門委員(放送記者クラブ)、「サンデー毎日」編集次長などを経て2019年に独立。放送批評誌「GALAC」前編集委員
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