週刊SPA!主催の新人発掘オーディションを勝ち抜いた「ミスSPA!2023」たちによる、連載「ベストサウナ」。第32回は『SAUNA XX（サウナ エックス）』をレポートする。 ●今回のサウナー・ミスSPA!2023 心愛ちゃん コアラ星生まれ。T160 B86 W61 H89。釣り番組やラジオでマルチな才能を発揮中。公式X、インスタ（@coanotubuyaki） 　交通利便性に優れた都心のオフィス街・四谷。学生やビジネスマンの多いエリアながら、長らくサウナ専用施設が存在しなかったこの土地に、昨年12月9日、待望のサウナ施設「SAUNA XX 四ツ谷駅前店」が誕生した。最小限ながら高品質という“ミニマルラグジュアリー”がコンセプトの紳士（男性）専用施設となり、同施設は昨年7月に先行オープンしていた目黒駅前店に続く2店舗目。四ツ谷駅から徒歩1分という好立地もかなりポイントが高い。 　目黒駅前店は、サウナストーブをオクタゴン（八角形）型の座面がぐるりと囲む変わった造りだったが、それに比べると四ツ谷店のサウナ室はベーシック。とはいえ、220㎏ものストーンが積み上げられたタワーストーブは圧巻で、床より1段低い位置から設置して足元からしっかり温める工夫もされている。サウナ室は約90℃ながら、ストーブ前にあるアロマ水のため池から、自由にセルフロウリュができるので、かなりの熱さに。入り口正面の、左上席の上部は、一番熱くなる排気口があるホットスポットなので、蒸気の流れをうまく利用してガツンと温まりたいところだ。 　水風呂はシングルに設定されており、アツアツのサウナからの落差が気持ちいい。短時間での効率的なサ活には最適な組み合わせだ。ととのいエリアには、低めに腰掛けられるアディロンダックチェアが豊富に並び、薄暗い照明と観葉植物で静かな雰囲気。そして、都会的な趣きのあるこのSAUNA XXには、もうひとつ「絶対に混まない」という特徴がある。その秘密は、LINE連携アプリで入退室を完全管理し、施設内の混雑状況によって利用料金が変動するダイナミックプライシングを採用していること。滞在者数が多いときほど割高になるため、人数をある程度コントロールできるという仕組みだ。 　さまざまな特色のサウナが続々と誕生しているが、ここは日々をせわしなく過ごす人たちが、短時間でリフレッシュするための高品質ミニマルサウナといったところか。実際、現代版高級銭湯をイメージした地域のインフラを目指しているようで、フランチャイズ展開も含めた多店舗出店を計画しているという。確かに、出先でサッとととのえるくらい、あらゆる街にこのサウナがあったなら、暮らしの質がワンランクアップしそうな気がした。
＜取材・文／森野広明　撮影／三橋直人＞