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「痛い足つぼ」なぜ日本に広まった?ドクターフット代表が語る“知名度ゼロ”からの逆転劇

「ジャングルTVタモリの法則」罰ゲームで知名度アップも売上は横ばい

施術風景

「罰ゲームの力加減でやってみます?」と鈴木氏がギアを入れた瞬間に記者は悶絶

 東京でドクターフットを開業してほどなく、テレビ局から出演オファーが飛び込む。知名度アップにはまたとないチャンスかと思いきや、鈴木氏は出演を渋り続けたそうだ。 「オファーの内容が『罰ゲームで痛い足つぼの施術をしてくれないか』というものだったんです。そんなものをテレビで見せると、足つぼに対してネガティブな印象を与えてしまうじゃないですか。ですので、テレビ出演はありがたい話ですが断り続けていました」  しかし、いくら断っても番組スタッフからのオファーは続き、「1回だけなら」という約束で出演を決めた。 「出演したのはTBS系列で放送していた『ジャングルTVタモリの法則』という番組だったんですが、ものすごく好評だったらしく、結果的にそこから9か月間、毎週出演することになっていました(笑)。ただ、当時はインターネットも普及していなかったからか、罰ゲームのおかげでお店が繁盛することもなく、逆にお客さんが減ることもなく、売上は普段通りでした」

メディア出演と店舗展開で足つぼを広めることに成功

 テレビの準レギュラー出演は直接的な影響はなかったものの、ある日を境に状況は一変する。 「おそらくテレビで知っていただいたんだと思いますが、女性向け雑誌の健康系の特集で取材を受けまして、記事が出た次の日から電話が鳴り止まなくなったんです。そこからは沖縄と一緒で、リピーターを増やすことができ、口コミでもお客さんが来てくれるようになりました」  東京の店舗でも経営を黒字化させることに成功した鈴木氏。テレビの「罰ゲーム」で知名度を上げ、施術の効果でリピーターを増やしていく。ドクターフットは長い時間をかけて2号店3号店と展開していき、「足つぼ」は日本で広く知られるようになった。
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足つぼで痛みを感じるのはなぜ?
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浅く広くがモットーのフリーライター。紙・web問わず、ジャンルも問わず、記事のためならインタビュー・潜入・執筆・写真撮影・撮影モデル役など、できることは何でもやるタイプ。Twitter:@matsushima36

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