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外国人観光客にも大人気「新宿東口の猫」の“稼ぎは億単位”だった…そのワケを担当者に聞く

猫の3D映像が予想以上の大反響「3日間で300万回再生」

ギリギリ編

新宿東口の猫の新作『ギリギリ編』の一コマ

コンセプトに関しても、現実では珍しいオスの三毛猫と設定(※三毛猫はほとんどがメス)。新宿に来たら「特別で幸運をもたらす猫に会える」という形で世界観を作り込んでいった。 そして、2021年7月1日からクロス新宿ビジョンにて猫の3D映像の放映を開始。 12日のグランドオープンに合わせてプレスリリースを出し、さらにTwitter(現 X)にその動画を投稿したところ、SNSを中心に大きな話題を呼ぶことになったのだ。 「当時はコロナ禍で密を避ける必要があるなか、街頭ビジョンならその心配もなく、さらには猫の動画という明るい話題を届けられたことが幸いして、SNSでの話題化につながりました。本当に想定以上の反響で、2〜3日間で300万回再生され、急遽、警備員を配置するくらいの盛り上がりだったんです」 まさに突如現れた「新宿東口の猫」。動画がバズったことでXのフォロワーはいきなり3万フォロワーに達するなど、一躍脚光を集めたのだ。 「新宿東口の猫」の動画がSNSで拡散されたことで、ゲームや飲食、自治体、ファッションブランドなど幅広い業界から広告の問い合わせが入るようになり、屋外3D広告の先駆けとしての地位を確立した。

新宿のビルに“猫が住んでいる”という世界観が大切

おはよう編

「猫ちゃんねる」の動画「おはよう編」

おやすみ編

「猫ちゃんねる」の動画「おやすみ編」

新宿クロスビジョンの営業時間は朝7時から夜1時までとなっており、「新宿東口の猫」は、毎時00分、15分、30分、45分の4回ごとに「猫ちゃんねる」というショートムービーが放映される。 こうしたユニークな仕立てにしたのは、「“猫がビルに住んでいること”を表現したかった」と武石さんは語る。 「元々は猫の映像をランダムで流す予定でしたが、例の動画がバズったことで、観に来るお客様が増えてきて、『もっと猫の映像を流してほしい』という要望をたくさんいただいたことから、『猫ちゃんねる』と銘打った猫の動画だけを集めた枠をを毎時4回流すようにしたんですね。 朝7時に目覚めて、夜は眠そうにスイッチを消す。あくまで、『ビルに猫が住みついた』という世界観を大切にし、その軸がぶれないように意識しています」 Xでも「おはようニャ」と毎日投稿するなど、インフルエンサーとしても活動している「新宿東口の猫」。毎日挨拶することで、親しみと愛着を持ってもらうのを目的にXを更新しているそうだ。
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「新宿東口の猫」の気になる“稼ぎ”はいくら……?
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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