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54歳、シングルマザーとして歩んだ現役セクシー女優の軌跡。子どもは「ずっと前から知ってたよ」

表舞台で活躍したい欲が抑えきれず……

加山なつこ――離婚の原因は何だったのですか? 「付き合っている時は月の半分はステージに立っていて会えなかったのですが、私としてはその距離感が心地良かったんです。結婚して毎日の生活となると、ちょっと違ったのかな。 あと、人前に出ていた時の感覚が抜けずに、主婦になっても『私が、私が!』と自己主張が強かったのかも。妻に支えて欲しいタイプの男性には合わなかったんだと思います(笑)」 ――離婚後はどのような仕事に就いたのでしょう? 「ステージの仕事に戻りました。でも、それも1年くらいで終わりましたね。脱がない仕事へのシフトを決めて、飲み屋で働くようになったんです」 ――仕事中、お子さんはどうされていたのですか? 「母と同居していたので、面倒を見てもらえるようにお願いしました。でも、将来的なことを考えると、もっと稼がないと、という危機感があったんです。同時に時間の自由が利く仕事がしたいとも考えました。そうなると、行き着くのは裸で男性にサービスするお店ですよね。でも、どうしても本番には抵抗があって、そういうことをしなくてもいいのはどこなのかと。そして行き着いた先はSMのお店でした」

世間からは忘れられていなかった

――もしや、女王様をやっていたのですか? 「いえ、M女です。痛いのが嫌で嫌で……自分を騙し騙し続けていました。最終的には女王様もやったんですけど、私はちょっと潔癖なところもあって根本的に向いてないな~と痛感する日々だったんです。でもある日、そういう雑誌に名前を隠して出たら、1日で100人くらいから問い合わせが来たんですよ。『雑誌に載っていたのって、加山さんですよね?』って」 ――とんでもない反響ですね! 世間は加山さんを忘れていなかった! 「もう辞めてから4~5年経っていたので、私もビックリしました。『加山が一人歩きしてる!』って感じ(笑)。でも、そのことがあってから、自分の中で再び加山として活動してみたいという欲が出てきたんです。その頃に知り合いの監督から誘いがあって、1作だけ出演することになりました」 ――ついに業界に復帰ですか。 「いえ、1本撮影しただけです。身バレを気にしていたので、3人くらいの共演作で、パッケージでは顔を伏せさせてもらいました。監督からは復帰を勧められたのですが、その時はそのまま終わりました」
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盟友・林由美香との再会が転機に
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