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54歳、シングルマザーとして歩んだ現役セクシー女優の軌跡。子どもは「ずっと前から知ってたよ」

盟友・林由美香との再会が転機に

加山なつこ――では、本格復帰をしたのはいつ頃だったのですか? 「2004年のことです。たまたま街中でスカウトをされて、前に出たい欲が爆発しちゃったんですよ(笑)」 ――スカウト!? 昔のツテを頼ったわけではなく……。 「声を掛けられた時に『最近の業界事情、どうなの?』って話を聞いてみたくなったんですよ。デビューの仕事が決まりかけていたタイミングで『実は、昔ちょっとやってまして……』と告白して、晴れて復帰作として発売されることになりました(笑)」 ――あんなに身バレを気にしていたのに、よく復帰を決意しましたね。 「同期で同い年だった林由美香ちゃんと、たまたま再会したことが大きかったんです。彼女は驚くほど綺麗で、ずっと現役で作品に出ていました。かたや私は、隠れてコソコソとバイトしてる状態で……触発されましたね。私も女として、これで終わりたくないという気持ちが芽生えて、復帰に心が動きました。 もちろん、身バレして子どもが苛められたらどうしようという不安はありましたよ。でも、やってみたら本当に、モノづくりとしての撮影現場が楽しくて楽しくて。『これだー!』って感じでした」

仕事のことは、子どもにはとっくにバレていた

――同居しているお母さんには、復帰することは伝えたのですか? 「言いました。子どもは中学生くらいだったので私から特に話したりはしなかったです。でも、子どもが高校生になった時に『ずっと前から知ってたよ』と言われて衝撃を受けました。 本格復帰の直前、私はポールダンスのお店で働いていたのですが、週刊誌で『あの人は今』みたいな企画で取り上げられたんですよ。どうやら子どもはそれをコンビニで立ち読みをして、私がセクシー女優をやっていたことを知ってしまったらしいんです」 ――その時にお子さんはどんな心情だったのか、聞きましたか? 「母には相談したみたいですね。でも、母が『そのお陰で私たちは生活できているんだよ』と言ってくれたそうで、特にメンタル面で荒れたりはなかったみたいです。 うちの場合、子どもからすると祖母が母親みたいな存在で、私は年の離れたお姉さんって感じ。ただ、私が色んなものを見てきたぶんだけ、芸能関係からは遠ざけてきました。そこだけは厳しく育ててきたつもりです」 ――それが母として、人生の先輩としての教え。 「ですね。そんな我が子も、もう30歳をすぎていて、結婚して、もうすぐ1歳になる子どももいます」 ――えっ! ということは、お孫さんですか? 「はい。そうなんです。私、ができました! これ、本邦初公開の情報ですよ(笑)」
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現役“おばあちゃん”セクシー女優に
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