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中国【犬肉レシピ本】のとんでもない中身

犬肉

犬肉レシピ本

 日本同様、中国の書店には様々なレシピ本が並ぶ。四川や広東、湖南など各地方料理の基本献立メニューを紹介する本はもとより、日本食やフレンチ、イタリアンなどのレシピ本も数多く出版されている。そんな中、北京市内の書店でびっくりするようなレシピ本が販売されているという一報が入った。さっそく入手してみたが……。  問題のレシピ本の書名は『80款 美味 狗肉菜』! 日本語に訳すとさしずめ「美味しい犬肉レシピ80選」とでもいったところか。欧米人が見たらショック死しそうな本である。  まえがきには、「食用犬肉は春秋時代(紀元前770~403年)の文献『周礼・天宮』にすでに記載され、秦や漢の時代に大人気となり、以上、宮廷にも献上されるようになった」と紹介している。現在、中国では朝鮮族の多い東北地方、広東省など華南地方、雲南省など内陸部で主に食されている。中国以外でも、ベトナム、フィリピン、朝鮮半島で犬肉は食べられている。  肝心のレシピは、スープからお粥、石焼き風からチャーハン、麻辣まで様々。写真を見る限り、とても美味しそうに見える。しかし、これはすべて犬肉なのだと思うと複雑な気持ちが……。 【拡大画像】はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=239507
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ご覧の通り、たくさんのレシピが掲載されている。全部、犬肉料理だ

 ここで気になったレシピを紹介していこう。まずは「紅油狗排」。「犬肉スペアリブの唐辛子油揚げ」だ。見た目は牛肉のスペアリブと変わらないが、テーブル上の鋭利なナイフが気になるところだ。これで肉を削いで、ワイルドにかぶりつくのだろうか。 【拡大画像】はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=239508
犬肉

これがスペアリブだ! 骨にしゃぶりつくのだろうか

 次は「軟炸香肉」。「犬肉のやわらかフリット」といったところか。こうして衣に包むと見た目もソフト。苦手な子もあっさり食べられちゃう……ワケはない。隅っこにはカフェオレらしきものが映っており、ヨーロッパ風のレシピということなのか。 【拡大画像】はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=239519
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ズッキーニのフリットと言われれば、信じてしまいそうだ……

 最後に紹介するのはグロテスクすぎて中国人も引いてしまうこと必至の「紅焼犬掌」。文字とおり「犬の手の醤油煮込み」だ。鶏の脚は中国ではメジャーだが、さすがに犬の手はなかなかお目にかかれない。珍品中の珍品だ。 【拡大画像】はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=239520
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ここまでグロテスクに調理する必要があるのだろうか?

 このレシピ本、愛犬家が見たら卒倒するだろう。多くの日本人は犬食に関して嫌悪感を抱いており、「野蛮で非文明的」だという声もよく聞かれる。しかし、近年、他国の食文化に不寛容な一部の欧米人から我が国は攻撃される側にいる。そのことを考えると、このレシピ本の存在には、複雑な気持ちにならざるをえない。 【取材・文・写真/ドラゴンガジェット編集部】 ガジェット好きのライターや編集者、中国在住のジャーナリストが中心メンバーとなり、2012年1月から活動を開始。東京と深セン、広州を拠点に、最新の話題をお届けする。
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