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中国のコンビニで牛乳買ったら腐ってた…製造日から3日しか経っていないのに

 初田宗久さんは、勤めていたブラック企業での連日のパワハラに耐えかね、アラフォーで単身日本を飛び出し、中国・上海に渡った。語学留学ののち、2012年には無事、中国系新聞社で編集記者として職を得るものの、慣れない中国での生活では次々と問題が勃発する。
中国・上海

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 昨年末発売された、初田さんが原作をつとめた新刊コミックエッセイ『ブラック企業をやめて上海で暮らしてみました』(扶桑社刊)では、そんな彼が体験した様々な事件や現地のようすがコミカルに報告されている。  ここでは、中国の食品安全問題についての初田さんの驚くべきレポートをさっそく紹介しよう。

「冷えてない」牛乳は当たり前!? 冷蔵庫の電源オフで売られる腐った食品

 日本の週刊誌の人気企画の一つが、中国の食品安全問題だ。  この手のネタがおハコの週刊誌などでは、『あなたが食べている中国猛毒食』なんていう特集をよく組んでいる。  ただ、中国で5年以上住んでいる僕に言わせると……これはちょっと盛り過ぎである。すべての中国食品が毒まみれという雑誌の言い分が本当なら、中国人はとうの昔に絶滅しているだろう。  ただし、油断は禁物だ。この食品安全問題、忘れた頃に遭遇するというのもまた事実なのである。  それは上海の会社に勤め始めて間もない冬の頃のこと、昼食を終えた僕は牛乳を買おうとコンビニに行った。冷蔵コーナーに行くと、なんと電源が切ってある。  実はこれ、中国のローカル系コンビニではよくあることなのだ。  中国人の生活には、中医学(いわゆる漢方)が染みついていて、彼らは身体を冷やすのを嫌う。夏の猛暑でも氷の入った飲み物を敬遠する人が多く、わざわざ白湯(さゆ)を飲む人もいる。以前、青島(チンタオ)ビールの重役と食事をした時も、僕がビールを頼もうとしたら相手が「私は白湯で」と切り出したので、こちらも白湯を付き合わされたものだ。  というわけで、僕はそのコンビニで「冷えてない」牛乳を買ってオフィスに戻った。  一口ふくんでみる。「ぶぱっ! なんじゃこりゃ!? 臭~っ!!」  上を開けてみると、ところどころヨーグルトみたいに固まっている。 「うわー、ダメだ。初田さんこれ腐ってるよ」と同僚の孫さん。 「だって……製造日から3日しか経ってないですよ?」 「まぁ冷蔵庫の電源切っていれば、腐ってもおかしくないね。今度は中国ローカルの店でなくて、ローソンかファミリーマートで買うことね」  中国人にファミマのありがたさを教わる日本人……。
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色付きイチゴや水でかさ増しされた肉も
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ブラック企業をやめて上海で暮らしてみました

ブラック企業での連日のパワハラに耐えかね中国へ。たどり着いた上海での編集記者生活、昼は反日デモ、夜は親日の中国人。洪水のような爆買い注文の果てに…。崖っぷちを転がり続けるアラフォーオヤジの運命は!?そう中国は、もっとブラックだったのだ!

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