タピオカバブル乗り遅れ組が熱視線。次は“びっくり焼き”がくる!?
シャキシャキのキャベツに歯ごたえのあるハラミ、ガツンと利いたニンニクがたまらなく美味い。湯気が立ち上る鉄板から直接アツアツの肉を一心不乱にむさぼる……。福岡・博多の飲食店が考案したとされ、ご当地グルメとして密かに人気の“びっくり焼き”とも呼ばれる「鉄板焼き肉」をご存知だろうか。
「タピオカはもう無理ですね。一時期はお祭りなどの露店でも人気でしたが、もう下火。タピオカと業務用スーパーのミルクティーさえ用意しておけばいいという時代は終わり、みんなより美味しい“ホンモノ”しか受け付けなくなりました」
こう話すのは、関東地方の飲食店関係者・西野仁さん(仮名)。実は彼、“元”暴力団員なのである。
やり方によっては原価率を極めて低く抑えられるとして、タピオカドリンク業界に反社会勢力が進出している、という記事が話題になったことも記憶に新しい。西野さんもかつての暴力団仲間を利用し、路面店や露店でタピオカドリンクを販売していたが、一杯原価が60円程度のものを600円近くで売っていたボロい商売の実態を消費者に見破られたためか、すでに撤退寸前、今は露店で細々と販売するのみだ。
そんな西野さんが目をつけたのが、原価率の低い鉄板焼き肉だった。
「キャベツを大量に仕入れたっていくらもかからないし、牛ハラミ肉も、知人の焼肉屋などを通じてくず肉を大量に用意できる。ニンニクも中国ルートで仕入れられるし、塩ダレは業務用市販品で代替できる」(西野さん、以下同)
彼はこう言うが「タピオカに次ぐブーム」になるためには「インスタ映え」が欠かせないことも事実。実際、タピオカの前に露店で流行ったのは「電球ドリンク」だった。
電球型のドリンク容器にジュースを入れて、それを600~800円程度で販売し、業界はぼろ儲けに沸き立った。タピオカも同様に「インスタ映え」する容器やビジュアルが研究され、今日のブームに至ったのである。
キャベツとハラミでどう「映えさせる」かが課題だが……。
「実は一部の店舗に、鉄板焼き肉をおしゃれな“スタミナ料理”として売り出す動きがあります。脂っこくはありますっが、ハラミはカルビやロースと比べればカロリーも低い。キャベツと合わせてヘルシーなスタミナ料理感を打ち出そうというのです」
福岡県内や北部九州、そして四国にまで店が拡大しているというが、実物は牛ハラミ肉とキャベツを特濃の塩ニンニクダレで炒めただけの、ごくシンプルなB級グルメだ。だからこそ、というべきか……。この博多発のB級グルメにとある業界から熱視線が注がれているというのだ。
原価率の低い“第二のタピオカ”を狙って…
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新聞、週刊誌、実話誌、テレビなどで経験を積んだ記者。社会問題やニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。
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