【不就学児】風俗店の寮から一歩も出されずに育てられる子供
今年5月、文科省が出した「居所不明児童1191人」というデータは日本中に衝撃をもたらした。しかし、その裏側には不就学や無戸籍といった、さらに悲惨な子供たちが存在していたのだ!
◆母親の利己的な都合で就学させてもらえない子供たちが多くいる!
東京都内某所、駅から徒歩5分のウィークリーマンションは、付近で営業するいくつもの風俗店の寮として、多くの女性が入れ替わり立ち代り居住している。昨年まで住んでいたという風俗嬢のRさんは、そのマンションで「恐ろしいものをみた」という。
「前から住んでる同じ店のコが、小学5年生ぐらいの男の子と一緒に隣室に住んでいた。その男の子、ちょっとゾッとするんですよ」
”ゾッとする”というのは、その男の子が部屋から出ることを極端に怖がるからだ。実はこの少年、同居する女の実子ではなく、小学校にも通っていない。それどころか、ベッドと必要最低限の家具しかないマンションの部屋から、一歩も出ることがなかったという。
「本当の母親は、その女が前に勤めていた店の元同僚で、覚せい剤中毒だったらしい。母親は失踪して、女に預けられた。男の子はずっと小学校には通ってなかったみたい。一度、女の部屋に行って『お姉さんとお外に行こう』と誘ったら、完全に無反応で部屋の隅っこに行っちゃった。ほとんど話さないし、顔が人形みたいに無表情で、かなりヤバかった」(Rさん)
Rさんはその後、店を移り、女と男の子の行方はわからない。
義務教育中の小中学生について、本来通っているはずの学校に突然来なくなり、教員が自宅を訪ねても所在の確認ができない――
「居所不明児童」、いわゆる“消えた子供”の数が今年、初めて1000人を突破した。この数字は前年の約3倍だ。
いったいなぜこんなに数字が増えたのか?
週刊SPA!7/10発売号「存在を消された子供たちの慟哭」では、さまざまな事情によって居所不明や不就学、無戸籍へと追いやられた子供たちと、そんな子供たちを生み出した要因について迫った。 <取材・文/鈴木大介と本誌取材班>
![]() |
『週刊SPA!7/17号(7/10発売)』 表紙の人/フューチャーガールズ 電子雑誌版も発売中! 詳細・購入はこちらから ※バックナンバーもいつでも買って、すぐ読める! |
【関連キーワードから記事を探す】
「吐いてでも給食を食べさせる」熱心な教育の恐ろしさ
学校内で援助交際や恐喝は当たり前…貧困で荒れる小中高の実態
「給食だけが唯一のまともな食事」という子どもが増えている…“学校給食の中止”はなぜ誤った判断なのか
大手メディアが伝えていない「荒れる少年の貧困」――ヤクザの取り立てに怯え、盗んだバイクで走り回る…
「日本式教育」は本当に輸出する価値があるのか?
子供に「勉強をしないと将来自分が困るぞ!」はNG。ひろゆきが考える“ズルい”言いまわし
シングルマザーと付き合う独身男の胸中「恋愛ではないけれど…」
議員に向かって「嘘つきだね」…園児たちの名言が大人の心に刺さる
子どもの朝ごはんは「3日連続でドーナツ」――今どき母親たちの“トンデモ朝ごはん”に共感の声も
「スマホを使うほど、学力が下がります。」ネット上で話題のポスターに、ひろゆきの考えは…
「この出来損ない!」医学部卒の教育ママが息子に与える“教育虐待”の実態
日本が落ちぶれたのは「変わり者」を排除したから?わが国で“多様性”が浸透しない背景を生物学者が解説
高所得層が「子供を東大生にするために読ませていた本」とは?”世界に関心を向ける”ための3冊
中学部活の“ヒップホップ禁止令”が呼んだ波紋。「些細な問題すら当事者間で解決できない」社会が示すもの
笑い飯・哲夫が教育本を出版。「親御さんに伝えたいのは『がんばらないでいい』ということ」