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大手メディアが伝えていない「荒れる少年の貧困」――ヤクザの取り立てに怯え、盗んだバイクで走り回る…

 国会でも安倍総理と民進党・蓮舫代表との間で議論が応酬され、注目を集める「子供の貧困」。虐待、飢え、いじめなど多くの問題を抱える子供らの声を取材した。

少年の荒れた貧困の実態


空き家

※写真はイメージです

「婆ちゃんが『これだけは捨てられない』って聖教新聞を取っとくから、足の踏み場がないんですよ」

 そう案内された良太さん(仮名・17歳)の家は築40年はたとうかという平屋の住宅。玄関を開けると、脂のこびりついた台所の奥に2間の四畳半が見えた。

「家賃は3万円。自分はベッドで婆ちゃんは下で布団を敷いて寝ています。物心ついた頃からずっと」

 「子供の貧困」が社会問題となっている。子供の貧困とは国による基準の貧困ライン(4人世帯では年収約244万円未満。相対的貧困ともいう)で暮らす18歳未満の生活状況を指した言葉だ。この指数が子供の6人に1人に及ぶ事実を受け、8月には『NHKスペシャル 子どもの未来を救え』が放映。出演した“貧困女子高生”をめぐり、ネット上で賛否両論が巻き起こったことも記憶に新しい。

 だが、休日に深夜徘徊する少年少女を取材していると、大手メディアが伝えていない子供の貧困に遭遇することが少なからずある。いわば“荒れる貧困”ともいうべき、子供の貧困問題を取材した。

 そこで出会ったのが冒頭で紹介した良太さんだ。東京近郊に住む彼の家を訪ねたところ、雑然とした一室で祖母が声を漏らす。

「今も後悔しているんですが……良太が警察のご厄介になったとき、とても抱えきれなくなって児童相談所に預けたことがあるんです」

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ヤクザの怒号が響き渡ったある夜

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