人を[イラッと]させる行為・ワースト5
―[日常の[イラッと]を科学する]―
◆「イラッとする行為」ワースト5の共通点
20~40代の会社員200人(男女各100人)を対象に、「日常のイラッとする行為」アンケートを実施。調査結果によると、80項目のうちイラッと度が高かったのは「レストランや電車内など公共の場で騒ぐ子供を注意しない親」(69.5%)、「乗客が降り切らないうちに乗り込もうとする」(69%)、「混雑した車内で座席に荷物を置いてどかさない」(67.5%)、「食事のとき、クチャクチャ音を立てて食べる」(67%)、「映画や観劇中にほかの客のケータイが鳴る」(65%)という順に。これに関し、心理研究家の津田秀樹氏は、次のように分析した。
「人は不愉快なことが起きたとき、その原因が何なのか追究しようとします。これを『責任帰属』と言い、【1】正当な意図的加害、【2】不当な意図的加害、【3】怠慢・不注意の3つに分類されます。
【1】は、『わかっていてやったことで、正当な理由がある』こと。遅刻で例えると『仕事が長引いて遅れた』という理由は、遅れるのはわかっていて仕事をしていたわけですが、途中で抜けられなかったのは、正当な理由といえるでしょう。
【2】は『わかっていてやったことで、しかも正当な理由がない』こと。『途中で買い物していたから』などの理由は、待たせるのをわかっていたうえに、待たせていい理由にはなっておらず、不当といえます。
【3】は『寝坊した』などの理由がこれにあたります。人は出来事の不快さだけではなく、その理由次第で、腹の立つ度合いが違う。
一般的に【1】が最も腹が立たず、【2】⇒【3】の順に怒りが高まります。個人差はありますが、アンケートでは【3】のわかっていてやったことで、しかも正当な理由がないという点が共通し、イライラの対象となっているようです」
イラスト/ミラクル沼尾
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