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[田舎へ移住]を成功させる新法則【その5】

田舎での就農でニートからの”再生”を目指す

 新たな挑戦の場として田舎に移住する人がいる一方、田舎で”再生”を目指す若者たちもいる。宮城県石巻市のNPO法人フェアトレード東北は、ニートや引きこもりなどの若者に対し、農作業による社会復帰支援を行っている。’09年から作り始めたコメは、その名も「ニート米」。

フェアトレード東北代表の布施龍一氏は、支援が必要な若者の特徴をこう話す。

「自分は必要とされていない、役に立たないなどと、とにかく自己肯定感が低い。そこを育む手段として、農業は効果的なんです。寮生活や農作業での共同作業を通し、喜びや苦労を仲間と分かち合うことで、自己肯定感は育まれます」

しかし、「ただ農作業をするだけでは駄目」と、布施氏は続ける。

「自立には、精神的な自立と経済的な自立の2つがあります。しかし、経済的な自立なしに、精神的な自立はありません。自分が生産したコメが商品として販売され利益を得ることで、自信が生まれ、自立に近づくことができるんです」

コメ作りに初めて取り組んだ’09年は、すべて無農薬&手作業で「ヒトメボレ」約650kgを収穫。昨年は、より高度な技術が必要な「ササニシキ」に挑戦。’09年から参加した17人全員が就業したことから、ブランド名も「もうニートとは言わせ米」に変更した。

 現在、コメ作りに参加する一人の男性(26歳)は、専門学校を卒業後、IT関係の会社に就職するも約半年で退社。残業続きの毎日で、体調を壊し、石巻にUターンした。

当初は、地元のハローワークに通って、自立への道を探したが、安定した仕事は見つからない。そんなとき、地元紙でニート米のことを知り、参加を決めた。

「農作業で体を動かすためか、毎日、よく眠れるようになったし、普通にお腹もすく。体調もよくなってきました」

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「怠け者たちを集めて何をやるんだ」と、当初は地元の理解も得られなかったとか




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