更新日:2012年11月16日 09:07
仕事

話題の「kinect巨乳」を作ったバカユニットの正体

高い広告費をかけなくても、アイデアひとつのバカなネタがウケて拡散し、大ヒットを遂げる時代。躍進を見せるバカ賢人にインタビューするとともに、バカ発想法を聞き出した ◆バカなものを量産し続けそれが“売名行為”に 【株式会社人間】 デジタル、アナログにこだわらず、ボケコンテンツを次々に発表している技術者集団。花岡洋一氏、山根淳氏の2人が代表を務める(ともに1981年生まれ、大阪府出身)
あの宝箱

自社商品「あの宝箱」をかぶった代表の2人

 鼻毛通知代理サービス「チョロリ」に、“ス”の形をしたイス「スイス」、カメラの前に立つだけで自分の体にバーチャル巨乳を装着できる「Kinect巨乳」。そんなバカなサイトやアプリの企画・制作、イベントや企業のプロモーションなどを手がけているのが、株式会社人間だ。代表の花岡洋一氏、山根淳氏は12年前に専門学校で出会ったそう。 「一緒に授業の課題でボケたり、大喜利をしたりしていて、そのチーム名が『人間』で。ホームページでも、毎日ネタをアップしていました」(花岡氏) 「2人で就職した会社にはウェブカメラの生中継システムがあったので、花岡が寝ているところを公開して、みんなにウェブを通じてアラームボタンを押して起こしてもらう『めざますテレビ』という作品も作りました」(山根氏)  そのように仕事と並行してバカ活動を続けた後、一昨年に株式会社人間を設立。最初に話題を呼んだサービスが「チョロリ」だった。 「チョロリ自体は何のお金にもなっていませんが、テレビでも取り上げられたことで、『ウチでも面白く拡散するサイトを作ってほしい』という依頼は増えましたね。バカなものを好き勝手に作ることで、不特定多数の人たちに営業をしている感じなんです」(山根氏)
チョロリ

知人の鼻毛が出ていることをメールで伝えられる、鼻毛通知代理サービス「チョロリ」。株式会社ZIZOと共同開発したもの

「自分たちで企画できなくても、バカをしたい会社は実は多い。バカなアイデアはすべて自社ページで公開していますが、意外とパクられないし、『一緒にやりましょう』と言ってくれる人も多いんですよ」(花岡氏)  大阪を拠点に活動をするなかで、世間のバカの見方に変化も。 「最近は東京の『バカ』のニュアンスが大阪の『アホ』に近づいてきた感じがします。バカが『おもろい』という意味で使われ始めたというか」(同氏) 「SNSで気軽にツッコめる環境が整ったのは嬉しいです。ツッコまれやすさを表す『ツッコマビリティ』って言葉がありますが、コンテンツにそんな余白を残すのも肝かなと。あと関西人が話に絶対オチをつけるように、コンテンツにも必ずオチをつけます」(山根氏)  最近はケンドーコバヤシ氏とのコラボアプリ『見てる女やさかい。』もリリース。今までに発表したバカな作品数は80を超えている。 「今年は仮装大賞にも出てますし、将来は武道館で歌のイベントとかやりたいです。たまたまウェブのスキルが少しあるだけで、面白いことなら、ウェブじゃなくてもいいんですよ!」(花岡氏) 【バカ格言】 『コンテンツにツッコまれる余白を残す』 ― 「バカ」を武器に成功する!【2】 ―
バカが武器

バカとハサミは使いよう

おすすめ記事