110番通報の8割が「くだらない内容」 増加する“過敏”通報
道を聞く、目が合う、自転車で追い抜く……ごく普通の行動が通報され、警察の安全情報に掲載されてしまう事態が昨今、多発している。なぜそんなことで通報するのか。片っ端から通報する人々の異常な論理とは
◆110番通報の8割が「くだらない内容」 通報する側の理屈に迫る
主婦の片山洋子さん(仮名)は、こう話す。
「娘が帰宅途中、ゲーセンの前でたむろしていたガラの悪い男たちが、娘を見ながらコソコソと笑いあっていたそうです。目をつけられて、後日襲われでもしたら……と思って通報しました」
凶悪事件が多発している昨今、子供が被害に遭う前に犯罪の芽を潰しておきたい親心は理解できる。だが、「毎日似たような服を着て同じ時間にきっかり帰ってくる30代後半ぐらいの隣の男性。しかし、ある日いつもの時間を大幅に過ぎて帰ってきたので通報しました」(大橋信吾さん・仮名・44歳)という言い分は謎である。
「だって、いつもと違うのは怪しいに決まってる。星島(※’08年、マンションの隣人女性を自宅に引きずり込み殺害、遺体を解体し遺棄)みたいなことがなきにしもあらずでしょ」
そして林秀子さん(仮名・70歳)は「うちの婿さんが家のローンを払ってくれない」と通報。娘が事件を起こし、離婚を検討し始めた婿が住宅ローンの支払いを拒否。担当警察官に窮状を話しても埒が明かないため通報したという。また、ある男性は「同じパチンコ台に昨日から10万円以上をつぎ込んでいるのにまったく当たらない。遠隔操作ではないのか?」と通報。その他、「雑誌で見た○○ちゃんが在籍していなかった。悪質風俗店だ」、「道に牛糞が落ちている」として通報する事例も……。
某警察官は語る。
「110番通報の8割がくだらない内容。それでも行かないとまた市民から『通報したのに警察が来なかった』と言われる。実際、通報で凶悪犯が捕まる事態もありますが、それは100件に1件もない。子供を守るための保護者からの通報よりは、大人自身が『気持ち悪い人を見た』と言って通報してくることのほうが多いです」
「気持ち悪い」だけで通報されては、イケメン以外は生きていけない。ちなみに街角の10代から30代のおよそ50人に聞いたところ、全員が幼少時に「知らないオジサンについて行ってはいけない」と言い聞かされたと回答。また、教育されるうちに「知らないオジサン=気持ち悪い」という認識を持ったことも判明した。気持ち悪い人とは「オタクっぽい」(24歳・♀)、「不潔」(30歳・♀)、なおかつ知人でなければ不審者という構図になるらしい。
― 片っ端から警察に通報する人々の異常な論理【1】 ―
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