東野幸治「ほんの4年前まで、めっちゃ怒られてました」
王道にして異色。芸人・東野幸治を語るとき、なぜかこの相反するはずの言葉がしっくりとくる。ゴールデンタイムのバラエティでは、大御所に対しても臆することなくからんでいき、深夜枠ではマニアックな若手芸人への賛辞を惜しまない。最近では、いい具合に無礼な“土足感”による「いじり芸」に評価が高まっている。特に、『アメトーーク』で自らがプレゼンした「どうした? 品川」の回での、品川庄司の品川祐氏への「いじり」は大きな反響を呼んだ。
「品川君のことを生意気だから好きだと言いましたけど、自分もそうだったのかもしれない。若い頃は若気の至りで『芸人なんてもんは好きなことだけやって、別にやりたくない仕事は断ったらええんちゃう?』みたいなことも平気で言うてましたし」
実は、芸人になりたての頃、すぐに芸人をやめようと思い、大学受験もしたという東野氏(結果は全敗で、劇場に戻る)。そんな東野氏が「この世界で生きていくぞ」と真剣に考えたのは25歳のときのことだ。
「その頃、結婚して子供が生まれて、その子がぜんそく気味やったんです。もうね、現実問題として『カネないぞ。入院費どうする?』って話になったんですよ。この世界で食っていけるようにならなくては、と真剣に思いました」
現在ではすっかりと大物芸人となった東野氏だが、意外なことにほんの4年ぐらい前までは「怒られてばっかりだった」と言う。
「(4年前までは)めっちゃ怒られてました。若手の頃は、生放送でアイドルの女のコを普通に五右衛門風呂に放り込んだりして、ものすごい数の苦情電話が殺到したりしてましたし。でも、当時は『めっちゃ面白いやん!』という純粋な気持ちだけやったんです。今もそういう毒っ気みたいなものは変わっていないんですけど、なぜか、4年前ぐらいから世間が許してくれるようになったんですよ。多少キツいことを言っても笑ってくれるようになったというか。何なんでしょうね。単純に年齢的なものかなぁと思うんですけど」
「おっさんがこんなに楽しいって、若い頃は想像もしてませんでした」とも語る東野氏。40代後半からの活躍も楽しみだ。
<本誌構成/唐澤和也 撮影/尾藤能暢 再構成/SPA!編集部>
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