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「揚げものが熱すぎる!」モンスタークレーマーの地雷は予測不能

「ホスピタリティ」という言葉が一般的になり、サービスの内容と同時に、その質も問われるようになっている。が、その一方で「お客様は神様」という言葉を曲解した、困ったちゃんな客も少なくないようで……。各業種、サービスマンたちの証言を聞いていこう! ◆モンスタークレーマー 客「露天風呂が汚い!と苦情。よくよく聞くと、落ち葉が数枚浮いていたという話だった」(旅館・男)「エンガワを出したら『白くないよ!』との苦情。ヒラメだったので当然なんですが」(飲食・男)「食事が冷めているというクレームは素直にお詫びもできますが、『揚げものが熱すぎる!』と言われましても……」(カフェ・男)  とまあ、お客様の地雷のありかは常に予測不可能だ。 「明らかにお客様の不注意による破損なのに、『何もしてないのに壊れた』との主張。何もしなきゃ壊れませんよ」(メガネ販売・男)  というのは、おそらく確信犯。 「マニュアルをまるで無視しておきながら、おもちゃの組み立てができないという理由で購入商品が不良品だと言い張る」(小売・男) 「ビデオカメラを販売し、充電の説明をしようとすると、『取説を見るから大丈夫』の一点張り。案の定、正しく充電できなかったようで、『運動会の撮影ができなかった!』と大騒ぎ」(家電量販店・男)  なんてのは、なんのためのマニュアルか!?とツッコみたくもなる。が、「精密機器を濡らして故障させ、無償交換を求めるお客様。『防水仕様とは確かに書いてない。けれど、水がダメという説明もなかった!』と主張するお客様」(電器店・男)もいるから、油断ならない。  そして、理不尽な要求として多かったのが、使用済み商品の返品。商習慣として返品制度が確立しているアメリカでは、使用済み商品を返品し返金を求める一種の詐欺的行為を「ワードロービング」と言うそうだが、これは日本にも上陸。 「明らかに何度か着たうえで服に難癖をつけて返品をしにくるお客様は多いです。『こんなの買った覚えがない』と意味不明な言い訳をする方も」(アパレル・女)いれば、「古本屋で買った本を、ウチの書店で購入したと言い張り返金を求める」(書店・女)人もいる。さらには、「『想像してた内容と違った』という理由で読み終わった本を返品しようとする」(書店・男)ツワモノまで。本への不満は、アマゾンレビューに吐露してはどうか?  残念ではあるが、「『ゴネ得!』と豪語し、ちょっとした不手際や対応に値引きやポイントアップするまで何時間も帰らず、数倍分の買い物をさせろと要求する」(不動産・男)お客様は確かにいる。  また、「5歳ぐらいの子が電子ピアノをガンガン叩いていたので注意したら、『娘を泣かせたのはお前か!』と怒鳴る親。事情を説明するも、『売り場のピアノを全部撤去しろや』『娘に謝れ!』と大暴れ」(家電量販店・男)されたり、「危険なので走行中に席を立たないよう注意すると『うるさい! わかってるわ!!』と怒鳴る」(バス運転手・男)罵声を受け止めたりとまあ、サービス業は苦労が絶えない。それでも、笑顔で「ご利用ありがとうございました!」。 イラスト/こまつめ組 ― 私が遭遇した[トホホな客]図鑑【3】 ―
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