マーライオンは本当に“がっかりスポット”なのか?
シンガポールといえば、真っ先に思い浮かべるのがマーライオンだろう。マーライオンは、上半身がライオンで、下半身が魚の形をした像。そのあまりの知名度の高さから、逆に「世界三大がっかりスポット」と評される残念な観光スポットとして知られている。
多くの日本人観光客を“がっかり”させていたマーライオンは、以前は別の場所にあり、確かに不評だったようだ。しかし2002年に現在の場所に移動し、水もほぼ常時噴き出すようになり、汚名を返上しつつある。それでも昼間に見ると想像以上の大きさや迫力があるわけではなく、単なるコンクリート製の像でしかないという印象を持つのも無理はないかもしれない。
しかし、マーライオンの背後には世界有数の金融街である、シンガポールの金融センターがあり、世界的な金融機関などのビルが林立している。また、マーライオンの対岸には2010年に完成した「マリーナ・ベイ・サンズ」が威風堂々とそびえ立ち、圧倒的な存在感を放っている。夜になるとその表情は一変し、息を呑む美しさに見とれてしまうだろう。さらに平日20時と21時半、週末(金・土)20時、21時半、23時半には13分間の光と音によるショー「ワンダー・フル」も行っているので、ぜひ見てほしい。
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また、マリーナ・ベイ・サンズの東側には2012年に開園した「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」という植物園が広がっている。巨大なガラスドームの中には常春の花園「フラワー・ドーム」と、寒冷な高山「クラウド・フォレスト」があるが、最大の見ものは園内にある高さ25~50mの人工の木「スーパーツリー」。巨大なツリーの中にレストランがあったり、ツリーの間にかかっている散策路「OCBCスカイウェイ」を歩くこともでき、まるでドラゴンクエストの「世界樹の木」を現実の世界に再現したような壮大な植物園である。こちらも19時45分と20時45分にはスーパーツリー郡が音楽に合わせて光り輝くショー「OCBCガーデン・ラプソディ」が行われ、近未来都市か宇宙にいるような感覚に誘ってくれるだろう。園内には芝生の広場やベンチもあり、仰向けに寝て幻想的な時間を楽しんでいる観光客が大勢いる。
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マーライオンにマリーナ・ベイ・サンズ、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイと、この数年で大きく変わったシンガポール。きっと、「マーライオンって“がっかりスポット”だよね」なんてもう思わないはずだ。
【マリーナ・ベイ・サンズ】
HP: https://jp.marinabaysands.com/index-jp.html
LOCATION: 10 Bayfront Avenue Singapore 018956
ホテルに関する質問等は、電話 +65 6688 8868 またはEメール inquiries@marinabaysands.com まで。
<取材・文・撮影/横山 薫(本誌)>
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