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史上初のMV集付き!『ザ・ビートルズ1』新装版の魅力と裏話を担当者が語る

 国内だけで300万枚超を売り上げ、世界的にも大ヒットした『ザ・ビートルズ1』の新装版が、11月6日(金)にリリースされる。全英・全米で1位を記録したシングル27曲の最新ミックスのほか、史上初の公式MV(ミュージック・ビデオ)集が収録されるなど、早くも大注目の同アルバム。早速、制作担当のユニバーサル ミュージックシニアプロデューサーの藤村美智子さんに話を伺った。 ――ファン待望のMV集ですが、リリースに至った経緯を教えて下さい
ザ・ビートルズ1

『ザ・ビートルズ1』(C)Apple Corps Ltd.

 そもそも『ザ・ビートルズ1』発売時、反響が予想以上にあったので、(当時の発売元である)EMI社内でも「MV集を出したい」という話が出たんです。ただ、原盤を保持するアップル・コアとの調整もあり、ずっと先延ばしになっていました。  その後も何度か話は出ていたのですが、近年再び、新しいプロジェクトとして「ビートルズの映像集を出してはどうか」という話が持ち上がり、今年ようやく発売することになりました。 ――苦労した点などはあったのでしょうか?  映像に関しては最高の仕上がりになるよう、復元作業は1コマ1コマすべて職人の手作業で行ってあります。ロンドンにあるチズウィック・ハウスという公園で撮影した「レイン」や「ペイパーバックライター」、あとは「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」は35mmフィルムで撮影されたものを4Kのクオリティに復元しているのですが、髪の毛1本1本が光るくらい鮮明になっています。 ――違法なものを含め、ビートルズのMVは世にあまた出回っていますが、改めて今回のMV集の魅力とは?  正直、私たちもビートルズに長年、携わっているので、彼らのMVを何度も観てきています。ただ、それでも今回の完成映像を観たときは驚きました。キャッチコピーにある「こんなビートルズ、見たことない!」というクオリティに仕上がっていると思います。  また、『ザ・ビートルズ1+ ~デラックス・エディション~』のほうには「アイ・フィール・ファイン」や「レイン」などのオルタネイト版などレア映像も入っているので、そこはファンの方も喜んでもらえるのではないかと思っています。  CDに関しても、ジャイルズ・マーティンがミックス作業を行うなど、手も時間もかけていますので、全く新しい作品のひとつとして、ビートルズの革新性や普遍性を再確認してもらえると思います。 ――ほかに裏話などはありますか?  『ザ・ビートルズ1+ ~デラックス・エディション~』のジャケット色の組み合わせはポール・マッカトニー本人が「青色がいい」という意見を取り入れたものです。あまりない組み合わせなので、周囲は驚いていたようです。  ちなみに、数字の「1」を大きくあしらったあのデザインは、’00年の発売時のアップル社長であったニール・アスピノールが来日時、EMIミュージック・ジャパンの会議室で「こんなイメージなんだよ」と、資料の裏に落書きしたアイデアなんです。私自身、現物が届いて初めて「本当にこれなんだ!」と、驚いたのを覚えています。なので、これは日本で思いついたんですよ。 (C)Apple Corps Ltd. <取材・文/日刊SPA!編集部 写真提供/ユニバーサル ミュージック>

『ザ・ビートルズ1』
http://www.universal-music.co.jp/the-beatles/products/uicy-77525/
『ザ・ビートルズ1+ ~デラックス・エディション~』
http://www.universal-music.co.jp/the-beatles/products/uicy-77527/

ザ・ビートルズ ユニバーサル ミュージック サイト
http://www.universal-music.co.jp/the-beatles/

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