新崎人生HAKUSHIがWWEデビュー ――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第178回
“日本人メジャーリーガー”という表現が活字メディアで流行語となったのは野茂英雄がロサンゼルス・ドジャースに入団した1995年のことだが、野茂よりもひと足先にアメリカに渡り、プロレス版の“日本人メジャーリーガー”になったのは、みちのくプロレスの新崎人生だった。
WWEが初の日本公演“マニア・ツアー”を横浜、名古屋、大阪、札幌の4都市で開催したのは1994年5月。日本サイドからの招待選手としてツアーに同行した新崎は、同ツアーのロード・エージェントだったブラックジャック・ランザ、アール・ヘブナーのふたりからWWEとの契約を打診された。
ランザとヘブナーは新崎を“ブーディスト・マンク”(仏教の僧侶)ととらえたが、じっさいは、新崎のキャラクターは四国八十八カ所を巡礼するお遍路さん。もちろん、アメリカ人には僧侶とお遍路さんの区別はつかない。どちらにしても、東洋的でエキゾチックなギミックであることだけはまちがいなかった。
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