更新日:2024年08月20日 11:44
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“イギリスは料理が不味い説”を検証。「価格は日本の2倍以上の場合が多いが…」

海外の料理について、昔から定説のように言われていることがあります。それは、「イギリス料理は不味い」ということ。こう言われるのは理由があり、土壌が痩せ地で野菜が育ちにくいこと、歴史的に質素な食事を好むこと、18世紀後半の産業革命の都市過密によって低所得者層の栄養状態が悪化したことなどがあげられます。このイメージに引っ張られてきたことは一理あると思いますが、時代は進みました。ロンドンは世界で最も国際色豊かな大都市のひとつであり、多様な食文化が入り混じる状況に。果たして、いまだにイギリス料理は不味いのでしょうか? 私は食文化研究家としてイギリスに出向き、リアルな食事情をリサーチしています。結論から申し上げると、感動するほどの美食を味わうことは可能だとお伝えしたいのです。そこで今回は、2024年夏の最新・英国食事情を実体験してきた私が、ロンドンだけではなく地方でも味わったメニューを6つほど紹介しながら、定説を覆すおいしい話をさせていただきたいと思います。
イギリス料理

イギリス料理が不味いは本当か?

1:地元民に愛されるサンデーロースト

イギリス料理

ガッツリ盛られたロースト肉はしっとり柔らかく、ぺろりと食べられてしまいます。

イギリスには「サンデーロースト」という日曜日に供される伝統的な食事があります。料理の基本構成は、ローストした肉、ジャガイモ、ヨークシャープディング(小麦粉に牛乳、塩、卵黄、泡だてた卵白を加え、肉汁をかけて焼いたもの)、野菜の付け合わせなど。グレイビーソース(肉を焼いた時に出る肉汁を使って作るソース)がポイントになっていて、パブや肉料理専門店などで味わうことができます。 これ、肉好きにはたまらない食べ応えで、日本でこのレベルの豪快さを味わえるお店はなかなかないでしょう。観光客ではなく地元民が通うような人気店を予約すれば、ハズレを引くことはありません。

2:3つ星以上のホテルで食べる「イングリッシュブレックファースト」

イギリス料理

ベーコン、ソーセージ、ベイクドマッシュルームはコクがあり美味。日本でも同じレベルの食材を探したくなります。

こちらもイギリスの食文化を語る上で欠かせない、伝統的な朝ごはんのこと。ベーコン、ソーセージ、卵料理、ベイクドトマト、ベイクドビーンズ、マッシュルームなどを1枚の皿に盛り付けたボリューム満点の構成になっています。ホテルやカフェなどで食べることができますが、3つ星以上のホテルであれば大概は安心できる味で、朝から至福の満腹感を味わうことができます。
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有名店や地方パブで食べる「フィッシュアンドチップス」
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食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。世界中の健やかな食文化を追求。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)が好評発売中。Twitterは@sugiakatsuki12

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