【7割が万年平社員という時代】年収500万円は夢のまた夢!?
9/10発売の週刊SPA!の特集「[年収500万円程度の人生]で終わる男の実像」では、今後は年収が下がる一方の50代の年収500万円台以下の現役サラリーマン200人にアンケートを実施。彼らの仕事、生活、恋愛から見えた共通点を63個も網羅している。果たして、彼らはいかにして年収500万円になり、そのまま人生を終えようとしているのか? うだつの上がらなかった先人たちに学べ! <取材・文/週刊SPA!編集部>
【城繁幸氏】
人事コンサルタント、作家。人事・雇用問題のスペシャリストとして活躍。主な著書に『7割は課長にさえなれません』(PHP研究所)、『若者を殺すのは誰か?』(扶桑社)などがある
厚生労働省のデータによれば、大卒男性の年収は50歳のピーク時で平均535万2000円。普通に働いていれば、500万円程度は稼げるわけだが、今後の社会情勢いかんでは、それすら難しい。「安泰なのは40代後半のバブル世代まで。団塊ジュニア世代以降は、6~7割が年収500万円の壁を越えられないでしょう」と語るのは、人事コンサルタントの城繁幸氏だ。「勝ち組3割+負け組7割」という構図が顕著になればなるほど、賃金カーブのピーク時の平均が500万円を越えないのは言うまでもない。
「生涯賃金は’90年代以降右肩下がり。大手企業ですら3.5億円から2.5億円と1億円も減っています。今後もグローバル化の下で回復する要素はなく、『全員貧乏になるより、一部でも勝ち組がいるだけマシ』という時代になります。出世街道も険しいものになり、7割は平社員で会社員生活を終えることになるでしょう」
勝ち組の後塵を拝し、500万円に届くか否かに一喜一憂しながら働き盛りが過ぎていく万年平社員。彼らには、どんな特徴が?
「まずは、言われたことしかやらない“指示待ち人間”。新プロジェクトに手を挙げない、ビジネスに役立つ飲み会にも参加しない、土日は寝るだけで趣味に没頭なんてもっての外。『社会人の土日=勉強する日』ですから。さらに、リーダーシップのない人間も出世の見込みはありません。文字どおり、管理職とは管理能力が問われる職。“窓際部長”のような無駄なポストは存在させる余力なんて日本の企業にはないですよ」
年功序列で将来は自分も課長・部長になんてのは、もはや夢のまた夢。このままだと年収500万円ですら御の字の時代が来そうだが、その程度の年収で終える人生はつまらない。不眠不休で働き続ける現役サラリーマンならば、「年収500万円程度の人生」で終わるという現実を直視すれば、それはあまりにも夢がなさすぎる話ではないか?
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『7割は課長にさえなれません 終身雇用の幻想』 40歳になっても係長止まりのバブル世代。二人目が産めない女性一般職。正社員になれない団塊ジュニア。ああ、なんでこの国はこんなに生きにくいんだろう…。 |
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