35歳過ぎでも「キュンキュンする恋がしたい」男たち
男も35歳ともなると、仕事でもある程度責任のある立場になり、結婚や子供の誕生といった人生の次のステップを歩み……と、言いたいところだが、中には次のステップへと踏み出せずに迷走し始める男性も少なくない。その具体的な迷走ぶりを紹介していこう。
◆10代で体験できなかった青春が遅れてやってきた
吉池 守さん(仮名・35歳・既婚・子供なし)
独身にせよ既婚にせよ、35歳を過ぎて「SEXより胸がキュンキュンする恋がしたい」と思う男性は少なくない。飲食店に勤務する吉池守さんもそのひとり。
「妻は子供にかかり切り、会社もこの先どうなるかわからない。35歳になって残ったのは、自分の居場所がなくて、見た目も中身も劣化したオッサンでした(苦笑)」
焦燥感に駆られていたとき、会社の後輩女性から仕事の相談が。的確なアドバイスの結果、後輩のほうが「尊敬します」と、ベタ惚れ。自尊心を取り戻した吉池さんは彼女と付き合うことに。
問題はデートである。実は吉池さん、30歳を前にできた初の彼女とすぐにできちゃった婚。デートのスキルがないため、童貞が思いつくようなベタな展開に……。
「海に行ったときに、こっそり砂浜に相合い傘を書いて、後から写メで送りました。件名は『Because I Love You』」
アウト! と言いたいが二人の仲は良好。10代で体験できなかった青春が遅れてやってきた。
「彼女とはお互い高め合う関係で、SEXなしでも心が通じ合う。いわばソウルメイトです。たとえ会社が潰れても、離婚しても彼女との関係は続くはず!」と、家族や仕事よりが大切だと力説する。
一方、中学時代の同級生を相手に「人生最大のモテ期」を追体験しているのが松田良雄さん(仮名・35歳・塗装)だ。
「人生最高にモテた中学時代と違って、35歳を過ぎた今はカネを払ったキャバ嬢しかチヤホヤしてくれない。でも、中学校の同級生には昔のイメージで今でもモテる。『昔好きだったんだよ』とか言われるとキュンキュンっス。たまにエッチな雰囲気になるけど、嫁もいるし、俺のことを好きな状況を維持したいからヤリません」
モテたいだけの松田さんは同級生数人を恋人にしようとしてバレ、現在は地元の友達から総スカン。35歳にして、恋愛まで過去の遺産で食いつなごうとした罰だろうか。
【こじらせ男の神器】
『電影少女』と『BOYS BE…』が吉池さんの青春時代のバイブル。バイブルが現実となる日が来て、感涙
イラスト/ただりえこ
― 35歳が分岐点[人生をこじらせた男たち]の共通点【3】 ―

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